
おもしろかった!もう少しで配信で見ようかな・・・(コロナ怖い)と迷いましたが、やはり大きいスクリーンはいい。たとえアップリンク渋谷のミニシアターでもうちのスクリーンよりは何倍もあります。
7/19記事のウィショーさんインタビューの通り、「DNA操作した新種植物リトル・ジョーが人間を操りみんなハッピー・エンド」というストーリーにも「人間が自分の願望や他人が思い通りにならないことを植物に操られているという妄想に取り付かれるが、結局人間は自分の信じたいことを信じる」としてもどちらだとしてもとにかく話はきちんと収束して幕を閉じる。
これを可能にしているのが俳優さんたちの、曖昧な(つまりどっちにも取れる)演技の大集成で、その演技を可能にしたのが、ウィショさんインタの「監督が明確に指示せずに何度もなんどもテイク」した手法なんですね!
しかし学術的にも「植物にも感情がある」とか「植物は実はかなり動いている」とか証明されていると聞いてますので、このストーリーは現実にあり得ると思ってしまいますし、
うちには金魚のチャーリーと貝のサミュエルがいるんですが、名前をつけて、「チャーリー、ママ行ってきますよ、お利口さんにね」とか話しかけてますし、金魚の方は自分の名前と「ごはん」という単語は覚えて、私が部屋に姿を見せると尻尾を振って喜んで反応するのがかわいいですから(貝は残念ながら私には読めない)植物相手の会話だってしている方も多いことでしょう。
して、この映画、すごーくフォトジェニックでぶっ飛びました!衣装、インテリア、建築物、僻地の家、と全て計算された絵になっています。
主役のアリスのマッシュルームヘアだって研究者にしてはオシャレすぎるし、その割には研究や息子への態度はこう人いるだろうな、とリアルなんです。
それは母子家庭の食卓も同じで、いつもテイクアウトが美味しそう。上の写真の紙袋は「Yo! Sushi」に見えますが「活」って・・・freshのことか?どうしてもお醤油皿は各自用意しようよ、テーブルの真ん中に置いてシェアしたら絶対こぼすよ、と声をかけたくなりますよね。

植物研究所のカフェテリアも実に美味しそうで、ケーキやクリームもりもりのドリンクにも目が釘付け。キラキラウィショーさんがキラキラケーキを食べてて見るのも忙しいです。ああ、あの研究所で働きたい。

そして無駄に美しかったのがフェニックスくん。何か役目をあげて欲しかった!ウィショーさんが先輩研究員の噂話を延々とするのを延々と聞いていたこと、そして「彼女が事故だから代わりにお世話をお願い」ととってもスィートにお願いして早引けしただけのような。。。しかも私はそのお願い聞きながら「彼女じゃなくてベンジャミンとデートでしょう!」とひとりツッコミしていました。(*映画「ベンジャミン」でコリン・モーガン演じるベンジャミンの恋人役なのです)

映画館にもリトル・ジョーが1輪。

客席ではテディベアが隣に座ってました。

ところでリトル・ジョーってちょっと彼岸花に似てますね。あれはヨーロッパの方にもあるのかわからないけど、伊藤 貞司の音楽の耳なし芳一っぽさと相まって、オシャレな世界をオドロオドロに演出するのにぴったりのデザインだと思います。