10月も気温が高い日が続くとの気象予報から、POP UP STOREの開催を遅らせたアパレルメーカーがある。先日、「福岡では11月の第二週末に開催する」とのメールが来た。顧客の実需、実装が暑秋暖冬で遅れると予測し、秋冬物の完全ラインナップを10月末ギリギリまで後ろ倒し。POP UP STOREで生地感やサイズを確認してもらった後、オンラインストアでの購入に誘う手法だ。また、別のアパレルはオンシーズンで商品化する全アイテムのスワッチを先行販売しているが、それではアイテムのイメージを掴むのは難しいので、POP UP STOREで現物を確認した上での購入を呼びかけている。
一方、デベロッパーは商業施設における秋冬商戦に勢いをつけようと、お客が抱えるファッションやメイクなどの悩みに寄り添うサービスに注力している。それが「あなたに一番合う服や色を診断します」と謳った骨格診断やパーソナルカラー診断だ。三井不動産のSC、ららぽーと福岡でも先月にオープンした体験型サテライトショップ「LaLaport CLOSET」が、「自分の骨格、体型にはどんな服が似合うのか」「肌や髪に合うパーソナルカラーは」といったお客の悩みに答える診断サービスを始めた。
診断体験は事前のWEB予約が必要で、骨格、パーソナルカラーともに有料になる。骨格診断は最新鋭の3Dボディを使って行われ、所要時間60分で料金は1000円と手頃。パーソナルカラー診断はトータルコーディネートのサービスがついて同80分で8000円とやや高め。プロのスタイリスト診断&コーディネート体験(8000円、90分)もある。また、福岡に店舗がない「STYLEMIXER」、閉店してしまった「MAYSON GREY」を含む約10ブランドの試着服が用意されている。スタッフが診断結果をもとに似合う色やフィットするスタイリングをアドバイスしてくれ、気に入れば通販サイト「&mall」で購入も可能だ。
さらに店内に設置されたAIカメラが推奨のアイテムやお客の顔に合ったパーソナルカラーを診断する。画像データはミラー型のファッション診断ディスプレイ「+PLUS MIRROR」に映し出される。こちらのサービスは無料だ。ようやくというか、すでにここまで来たということ。もう商品を作り、それを店に品揃えし、お客を迎える。とにかく四の五の言わずに売れ、という旧態依然とした手法では、お客にもスタッフにも響かない。お客の立場で「本当に自分に似合った服やメイクなのか」という疑問に対し、スタッフはカウンセラーとして「ご安心ください。プロの私が懇切丁寧にアドバイスいたします」と、寄り添うのだ。
ららぽーと福岡は、マンツーマンで、フェイスツーフェイスで対応する施設を開業したわけだが、ネットではアパレルやコスメの診断サイトは枚挙にいとまがない。代表的なものではセレクトショップのユナイテッドやベイクルーズ、量販SPAのユニクロが開設。服よりもごまかしが効かないアンダーウエアではピーチジョン、注文ミスや返品を防ぎたい通販のセシールやベルーナも骨格診断をセルフチェックできるようにしている。化粧品メーカーでは資生堂が30秒で完了を打ち出したパーソナルカラー診断をネット上で可能にしている。
各社の骨格診断は概ね以下のように分類される。
1)ストレート…厚みがあるメリハリボディ。似合う服はハリのある質感でシンプルなデザイン、ボディコンシャスなもの。
2)ウェーブ…体躯が薄くて華奢なカーブボディ。似合う服はソフトで華やか、フェミニンやソフトコンシャスなもの。
3)ナチュラル…フレームがしっかりしたスタイリッシュボディ。似合う服はラフで、リラ
ックス、ドライな質感、洗いざらしなど。
パーソナルカラーについてはまず肌の色みを見て、イエローベース(イエベ)なのかブルーベース(ブルベ)なのかを判断する。そこからさらに、明度や彩度、質感などを考慮し、イエベ春、ブルべ夏、イエベ秋、ブルべ冬の4パターンに分類される。詳細については専門家ではないので、詳細は割愛させていただく。
販促策か、ビジネスか
LaLaport CLOSETでの診断サービス料は骨格が60分で1000円だが、パーソナルカラーは80分で8000円、プロのスタイリスト&コーディネートは90分で8000円と、やや高め。自分で商品を選んで着こなし、自分に合ったメイクができる人にとっては、そこまでの大枚を払うなら、服やコスメに投資した方がいいと考えるだろう。しかし、商業施設のイベントでは若い女性が長蛇の列を作っている様子を見ると、「私のセンス、これでいいのか」という切実な疑問を持っている人は意外に多いのかもしれない。
筆者がニューヨークにいた1990年代半ば、現地ではすでに一流ブランドのコスメを活用したスキンケアなどのサービスは定着していた。ホテルなどに配置されたガイドブックやフリーペーパーの広告を頻繁に目にした。単に香水や化粧品を販売するのではなく、ヘア&スキンケアまで行うサロンという体裁だった。百貨店のブルーミングデールズやサックスフィフスアベニュー、メイシーズの1階には、日本と同様に著名なブランドから自然派までのコスメが乱立し、美容部員がお客へのアドバイスに余念がない。そうしたものから一歩進んだコスメのパーソナルカラー診断は90年代ですでに当たり前だったようだ。
特にニューヨークはいろんな人種、民族がひしめきあっているので、骨格はもちろん、髪や目の色が様々だ。アパレル関連の骨格診断は特には見かけなかったが、高級ブランドの顧客サロンではシークレットで同様のカウンセリングが行われていたと思う。また、一見白人でブランドヘア、ブルーアイに見えても、ゴールドのヘアダイを行ってカラーコンタクトを入れている女性も多いと聞いた。欧米では美しくなりたい、きれいに見せたいとの願望は日本人より遥かに強い。つまり髪と目の色の分だけ、いろんなパーソナルカラー診断ができるわけだ。サービス競争に熱が入るのも当たり前だろう。
ところで、日本の骨格診断はどうだろう。そもそも各アパレルは、初めからターゲットを絞ってブランド開発を行っている。だから、狙う客層でウェーブ、ストレート、ナチュラルの骨格が決められているように感じる。例えば、ワールドはもともと地方専門店への卸が主流だったこともあり、ヤングアダルトからマチュアまでコンサバ系(博多弁で、よか嫁さんになるタイプ)を対象としてきた。そのため、フェミニンなテイストがベースになったウェーブ系のデザインが主流だと感じる。
イトキンもブランドの多くがウェーブ系と言える。皇后陛下雅子さまが外務省の職員時代に着ていたことで話題となった「ジョルジュ・レッシュ」のようなキャリアウーマン向けのブランドもある。だが、それとてスタイリッシュなナチュラル系かと言えば、そうではなくてフェミニンなテイストから大きく外れることなく、あくまでコンサバキャリアを貫いていた。「ミシェル・クラン」や「シビラ」のようなキャラクターブランドも、日本人女性の骨格に合わせたウェーブ系で落ち着いている。
オンワード樫山では「ICB」のような国際ブランドがスタイリッシュなナチュラル系に振れてはいるが、多くが売れ線狙いなのか。やはりフェミニンなウェーブ系でまとめられている。一時、雑誌発のモデルにスポットが当たった時、田波涼子を起用した「ヴァニラコンフュージョン」を開発したが、上品さ、女性らしさから大きく抜け出ることはできなかった。売れることを考えれば、アングロサクソン系に多い骨格のナチュラル系は、見た目はカッコ良くても日本人の多くの女性には、似合わないという結論だったのだろう。だからこそ、骨格診断が必要になるのだが。
ブランドを見ただけで、テイストが一目でわかるのがギャル系だ。「セシル・マクビー」や「マウジー」、「マークスタイラー」は、グラマラスなストレート系になる。このテイストを好む層は30代以降、結婚、出産を経ても変わらないようでお姉ギャルとして君臨する。中には「スタイルミキサー」のようなクリエイティブでモードなテイスト、ナチュラル系をターゲットにするものもあるが、これは運営企業のバロックジャパンリミテッドが「エンフォルド」や「サカイ」を意識したと見て取れる。
ナチュラル系にはファーストリテイリング傘下の「セオリー」がある。ニューヨーク発のブランドで、アングロサクソンを対象とするから当然だろう。シンプルでスタイリッシュ、無駄な装飾を施さないカッティングは、腰骨が高い位置にあり、骨格質の体型だから似合うのだ。その意味では、ファストリがユニクロでジル・サンダーと協業した「+J」も、スタイリッシュでナチュラル系の系譜を外れてはない。
興味深いのはユナイテッドアローズの診断サイトで、ナチュラル系に「ラフ」「ドライな質感」「洗いざらしの風合い」と表現されていたこと。つまり、コットン100%の白Tや色落ちしたジーンズが似合う骨格を意味する。これを読んで、今年5月に公開された「帰ってきたあぶない刑事」に出演した女優の浅野温子さんのことを思い出した。彼女は20代の頃、「普段着はいつも洗いざらした白のTシャツとジーンズ」と語っていた。至ってシンプルな着こなしだが、誰もが似合うわけではない。若かりし頃の浅野温子だから着こなせた。それは彼女が骨格的にナチュラルだったからである。
骨格診断やパーソナルカラー診断は単なる販促手段ではなく、もはやビジネスとしての側面を持っている。カウンセラーの育成自体を商機と見て、協会や学校が資格取得を謳い文句にして受講生を集めている。従来のヘアメイクやネイルといったイメージ&感性先行型から骨格や髪、肌の色をベースにした理論型のスキルを取得できるとなれば、若い女性やリスキリングを考えるOLなどが飛びつくことも考えられる。そのためには専門学校などもさらにカリキュラムを充実させなければならないだろう。
業界自体も専門のカウンセラーを育成していくことが求められる。そのためには販売員研修の内容を骨格診断やパーソナルカラー診断的な側面で見直していく必要がある。とにかく、売れ売れではなく、似合うを売ることが肝心なのだ。そうした社員を育成していくのであれば、業界を志望する人も増えていくのではないか。また、商品開発やマーケティングに骨格やパーソナルカラーの条件を加えることで、紋切り型のブランド構成から脱却できるヒントが生まれるかもしれない。業界にとってもプラスになるだろう。
一方、デベロッパーは商業施設における秋冬商戦に勢いをつけようと、お客が抱えるファッションやメイクなどの悩みに寄り添うサービスに注力している。それが「あなたに一番合う服や色を診断します」と謳った骨格診断やパーソナルカラー診断だ。三井不動産のSC、ららぽーと福岡でも先月にオープンした体験型サテライトショップ「LaLaport CLOSET」が、「自分の骨格、体型にはどんな服が似合うのか」「肌や髪に合うパーソナルカラーは」といったお客の悩みに答える診断サービスを始めた。
診断体験は事前のWEB予約が必要で、骨格、パーソナルカラーともに有料になる。骨格診断は最新鋭の3Dボディを使って行われ、所要時間60分で料金は1000円と手頃。パーソナルカラー診断はトータルコーディネートのサービスがついて同80分で8000円とやや高め。プロのスタイリスト診断&コーディネート体験(8000円、90分)もある。また、福岡に店舗がない「STYLEMIXER」、閉店してしまった「MAYSON GREY」を含む約10ブランドの試着服が用意されている。スタッフが診断結果をもとに似合う色やフィットするスタイリングをアドバイスしてくれ、気に入れば通販サイト「&mall」で購入も可能だ。
さらに店内に設置されたAIカメラが推奨のアイテムやお客の顔に合ったパーソナルカラーを診断する。画像データはミラー型のファッション診断ディスプレイ「+PLUS MIRROR」に映し出される。こちらのサービスは無料だ。ようやくというか、すでにここまで来たということ。もう商品を作り、それを店に品揃えし、お客を迎える。とにかく四の五の言わずに売れ、という旧態依然とした手法では、お客にもスタッフにも響かない。お客の立場で「本当に自分に似合った服やメイクなのか」という疑問に対し、スタッフはカウンセラーとして「ご安心ください。プロの私が懇切丁寧にアドバイスいたします」と、寄り添うのだ。
ららぽーと福岡は、マンツーマンで、フェイスツーフェイスで対応する施設を開業したわけだが、ネットではアパレルやコスメの診断サイトは枚挙にいとまがない。代表的なものではセレクトショップのユナイテッドやベイクルーズ、量販SPAのユニクロが開設。服よりもごまかしが効かないアンダーウエアではピーチジョン、注文ミスや返品を防ぎたい通販のセシールやベルーナも骨格診断をセルフチェックできるようにしている。化粧品メーカーでは資生堂が30秒で完了を打ち出したパーソナルカラー診断をネット上で可能にしている。
各社の骨格診断は概ね以下のように分類される。
1)ストレート…厚みがあるメリハリボディ。似合う服はハリのある質感でシンプルなデザイン、ボディコンシャスなもの。
2)ウェーブ…体躯が薄くて華奢なカーブボディ。似合う服はソフトで華やか、フェミニンやソフトコンシャスなもの。
3)ナチュラル…フレームがしっかりしたスタイリッシュボディ。似合う服はラフで、リラ
ックス、ドライな質感、洗いざらしなど。
パーソナルカラーについてはまず肌の色みを見て、イエローベース(イエベ)なのかブルーベース(ブルベ)なのかを判断する。そこからさらに、明度や彩度、質感などを考慮し、イエベ春、ブルべ夏、イエベ秋、ブルべ冬の4パターンに分類される。詳細については専門家ではないので、詳細は割愛させていただく。
販促策か、ビジネスか
LaLaport CLOSETでの診断サービス料は骨格が60分で1000円だが、パーソナルカラーは80分で8000円、プロのスタイリスト&コーディネートは90分で8000円と、やや高め。自分で商品を選んで着こなし、自分に合ったメイクができる人にとっては、そこまでの大枚を払うなら、服やコスメに投資した方がいいと考えるだろう。しかし、商業施設のイベントでは若い女性が長蛇の列を作っている様子を見ると、「私のセンス、これでいいのか」という切実な疑問を持っている人は意外に多いのかもしれない。
筆者がニューヨークにいた1990年代半ば、現地ではすでに一流ブランドのコスメを活用したスキンケアなどのサービスは定着していた。ホテルなどに配置されたガイドブックやフリーペーパーの広告を頻繁に目にした。単に香水や化粧品を販売するのではなく、ヘア&スキンケアまで行うサロンという体裁だった。百貨店のブルーミングデールズやサックスフィフスアベニュー、メイシーズの1階には、日本と同様に著名なブランドから自然派までのコスメが乱立し、美容部員がお客へのアドバイスに余念がない。そうしたものから一歩進んだコスメのパーソナルカラー診断は90年代ですでに当たり前だったようだ。
特にニューヨークはいろんな人種、民族がひしめきあっているので、骨格はもちろん、髪や目の色が様々だ。アパレル関連の骨格診断は特には見かけなかったが、高級ブランドの顧客サロンではシークレットで同様のカウンセリングが行われていたと思う。また、一見白人でブランドヘア、ブルーアイに見えても、ゴールドのヘアダイを行ってカラーコンタクトを入れている女性も多いと聞いた。欧米では美しくなりたい、きれいに見せたいとの願望は日本人より遥かに強い。つまり髪と目の色の分だけ、いろんなパーソナルカラー診断ができるわけだ。サービス競争に熱が入るのも当たり前だろう。
ところで、日本の骨格診断はどうだろう。そもそも各アパレルは、初めからターゲットを絞ってブランド開発を行っている。だから、狙う客層でウェーブ、ストレート、ナチュラルの骨格が決められているように感じる。例えば、ワールドはもともと地方専門店への卸が主流だったこともあり、ヤングアダルトからマチュアまでコンサバ系(博多弁で、よか嫁さんになるタイプ)を対象としてきた。そのため、フェミニンなテイストがベースになったウェーブ系のデザインが主流だと感じる。
イトキンもブランドの多くがウェーブ系と言える。皇后陛下雅子さまが外務省の職員時代に着ていたことで話題となった「ジョルジュ・レッシュ」のようなキャリアウーマン向けのブランドもある。だが、それとてスタイリッシュなナチュラル系かと言えば、そうではなくてフェミニンなテイストから大きく外れることなく、あくまでコンサバキャリアを貫いていた。「ミシェル・クラン」や「シビラ」のようなキャラクターブランドも、日本人女性の骨格に合わせたウェーブ系で落ち着いている。
オンワード樫山では「ICB」のような国際ブランドがスタイリッシュなナチュラル系に振れてはいるが、多くが売れ線狙いなのか。やはりフェミニンなウェーブ系でまとめられている。一時、雑誌発のモデルにスポットが当たった時、田波涼子を起用した「ヴァニラコンフュージョン」を開発したが、上品さ、女性らしさから大きく抜け出ることはできなかった。売れることを考えれば、アングロサクソン系に多い骨格のナチュラル系は、見た目はカッコ良くても日本人の多くの女性には、似合わないという結論だったのだろう。だからこそ、骨格診断が必要になるのだが。
ブランドを見ただけで、テイストが一目でわかるのがギャル系だ。「セシル・マクビー」や「マウジー」、「マークスタイラー」は、グラマラスなストレート系になる。このテイストを好む層は30代以降、結婚、出産を経ても変わらないようでお姉ギャルとして君臨する。中には「スタイルミキサー」のようなクリエイティブでモードなテイスト、ナチュラル系をターゲットにするものもあるが、これは運営企業のバロックジャパンリミテッドが「エンフォルド」や「サカイ」を意識したと見て取れる。
ナチュラル系にはファーストリテイリング傘下の「セオリー」がある。ニューヨーク発のブランドで、アングロサクソンを対象とするから当然だろう。シンプルでスタイリッシュ、無駄な装飾を施さないカッティングは、腰骨が高い位置にあり、骨格質の体型だから似合うのだ。その意味では、ファストリがユニクロでジル・サンダーと協業した「+J」も、スタイリッシュでナチュラル系の系譜を外れてはない。
興味深いのはユナイテッドアローズの診断サイトで、ナチュラル系に「ラフ」「ドライな質感」「洗いざらしの風合い」と表現されていたこと。つまり、コットン100%の白Tや色落ちしたジーンズが似合う骨格を意味する。これを読んで、今年5月に公開された「帰ってきたあぶない刑事」に出演した女優の浅野温子さんのことを思い出した。彼女は20代の頃、「普段着はいつも洗いざらした白のTシャツとジーンズ」と語っていた。至ってシンプルな着こなしだが、誰もが似合うわけではない。若かりし頃の浅野温子だから着こなせた。それは彼女が骨格的にナチュラルだったからである。
骨格診断やパーソナルカラー診断は単なる販促手段ではなく、もはやビジネスとしての側面を持っている。カウンセラーの育成自体を商機と見て、協会や学校が資格取得を謳い文句にして受講生を集めている。従来のヘアメイクやネイルといったイメージ&感性先行型から骨格や髪、肌の色をベースにした理論型のスキルを取得できるとなれば、若い女性やリスキリングを考えるOLなどが飛びつくことも考えられる。そのためには専門学校などもさらにカリキュラムを充実させなければならないだろう。
業界自体も専門のカウンセラーを育成していくことが求められる。そのためには販売員研修の内容を骨格診断やパーソナルカラー診断的な側面で見直していく必要がある。とにかく、売れ売れではなく、似合うを売ることが肝心なのだ。そうした社員を育成していくのであれば、業界を志望する人も増えていくのではないか。また、商品開発やマーケティングに骨格やパーソナルカラーの条件を加えることで、紋切り型のブランド構成から脱却できるヒントが生まれるかもしれない。業界にとってもプラスになるだろう。