先週、立て続けに2企業からメンズの「オーダー」に注力するというニュースが発表された。オーダーと言っても、純然たる誂えではなく、セミやカスタムといったカテゴリーである。
筆者はレディス畑オンリーで来たので、メンズに対して偉そうに言える立場ではない。だから、今回は一男性、お客の視点で考えてみたい。
メンズスーツはバブル崩壊後、紳士服量販店の価格攻勢により、専門店の閉店や業態転換が相次ぎ、百貨店のレディス特化も影響して縮小均衡。新たに登場した2プライス業態も販売数量は底を打ち、一次の勢いは影を潜めている。
マーケットの主力を占めるカジュアルウエアは、売上げ減に歯止めが掛からない。だから、少しは可能性があるリクルートやビジネスに対して、大手がオーダーで活路を見出そうという戦略は理解できる。
特にジャケットやスーツについては、身体にフィットしたものを着たいというニーズは根強いと思う。再就職を含めた面接、取引先との商談など、自己主張や客観的な印象でウエアがカギを握る部分は大きいからだ。
そうした気持ちを実需まで誘導し、本格的にマーケットの活性化を目論んでいるようである。2企業とは1社がユニクロで、もう1社は洋服の青山だ。
ユニクロの「セミオーダー」はジャケットで、レギュラー、スリム2タイプ、64パターンから袖丈を1cm刻みで調整するもの。生地は3種類が用意されており、合計2112通りの組み合わせから自分にあったものが選べる。
ボトムのパンツもウエスト67cmから120cmまで3cm刻みであり、生地はジャケットと共地を含む5種類を展開する。スーチングはもちろん、セットアップのジャケットスタイルも可能になる。
一方、洋服の青山はヤング向けのザ・スーツカンパニーとセレクトのユニバーサルランゲージで、この春から「カスタムオーダー」をスタートする。
お客を3D撮影してバーチャル試着ができる「フィッティングアバターシステム」を独自開発し、i-Padで撮影したお客の頭部部分を画面上の仮想ボディにはめ込んで、完成品の着用をイメージできるようにするものだ。
青山というわけではないが、昔、某紳士服量販店のチラシでは、撮影費のコストダウンをはかるため、スーツを来たモデル写真を何度も使い回し、その生首だけをすげ替えていたことがあった。
インチキ臭いエステサロンのチラシでは、太った身体に痩せたモデルの首だけをすげ替えたのを見かける。これは明らかに確信犯で不当表示になるわけだが、紳士服量販店の場合は同じモデル写真ばかりだと、購読者に飽きられてしまうことを想定したものだ。
当時は今のようにPhotoshopがあったわけではない。印刷会社のレタッチさんがモデルの元画像をきれいにホワイト切りして、見事にすげ替えたいたのだから、それはそれで職人技だった。
ところが、それがデジタル技術で、生首を自動で切り抜いてアバターにし、バーチャルフィッティングで売りにつなげられるわけだから、隔世の感がある。
実際にはシャツからネクタイ、靴までのコーディネート、それを着こなした360度の姿、色柄やデザインも差し替えて試すことができるというから、バーチャルによってオーダーのハードルを下げようということだ。
生地は国内外メーカーの1000種類を揃え、パターンも8モデルから選べるという。おまけに機械縫いの他にハンドメイドも選べるというから、既存のオーダーメイドに限りなく近い感覚を印象づける狙いもあるだろう。
これらのオーダーシステムの特徴は、IT技術を利用して実際に試着したり、仮縫いの手間を省くものである。また、現物の生地反を店舗に置かないで、見本帳や写真画像で確認するはずだから、省スペースで店舗コストの削減にもつながる。
ジャケット、スーツといった規格がはっきり決まった商品は、売れる売れないがわからない在庫を持って販売する方が時代遅れだ。物流センター等に商品や生地をストックし、必要な時点で店舗に送り込んだり、縫製に回した方が効率はいい。
つまり、厳密にはオーダーというより、オムニチャンネル化の一環だと見受けられる。ユニクロも青山もまずはそこに目を付けたということだろう。
ユニクロは主力のカジュアルアイテムで、爆発的なヒット商品が生まれにくくなっている。同社は否定しているが、値上げがお客離れを生んだのではないかについても、疑心暗鬼になっていると思う。
だとすれば、ある程度確実な市場開拓に期待がもてるジャストフィットのビジネスウエアに照準を当て始めたのは当然だろう。
青山はローコストの郊外に店舗を抱えているが、冠婚葬祭やリクルーティングのシーズンを除けば、それほどニーズも集客も無いと聞く。平日にはお客はそんなに訪れていないだろうし、外商をしているとの話も聞かない。
だから、年中一定の需要が見込める都市部のビジネスウエアにおいて、ジャケットやスーツの活性化を図る狙いということだ。特にヤングはITに抵抗はないはずだし、オムニチャンネルも利便性が上回るならすんなり受け入れると、踏んだのではないか。
このマーケットで手応えをつかめれば、郊外店でもアダルト、シニア向けに導入していくのかもしれない。
郊外店を訪れる地方のお客にとって一度スーツを買えば、それほど買い替えることは無い。アジャスター付きなんてセコいことは言わずに、ジャストフィットするスーツ文化を浸透させていけばい良いのである。
もっとも、業界の大命題は客離れをいかに食い止めるか。その大本命がECを含めたITの活用で、ネットとリアルを併用したオムニチャンネル化に他ならない。
ただ、ITとオーダーメイドということで考えると、まだまだ課題はある。ユニクロの場合、サイトで注文するには、自分の身幅、着丈、肩幅、袖丈などを入力しなければならない。
しかも、手持ちのジャケットを目安に自分で計かって入力するなど非常に手間がかかる。
サイジングは0.5cmでフィット感やシルエットが変わるという人もいる。一応、計測法のマニュアルが書かれているが、お客は手持ちのジャケットに問題があるから、オーダーを選択するのではないのか。
そもそも、既成服にジャストフィットなんてあり得ない。 生地やデザインでもサイジングは異なるし、長く着るほどにフィット感も変わってくる。
だから、そのまま同じ数値を入力した場合でも、違いを想定して数センチプラスやマイナスを入力した場合でも、イメージするようなフィット感が得られる保証はない。
そうした疑問があったので、実際に店舗に行って、オーダー専門スタッフに要領を確認してみた。取り扱い店舗には2種類、レギュラー、スリムの各5サイズほどのサンプルが置いてある。
「サイトの入力法通りでいくなら、着丈を長くすることはできるのですか」と訊ねると、「サイズはチェストに合わせて、肩幅2種類、着丈も2種類程度しかありません」とのはっきりしない答えだった。
つまり、 自由にサイズ調整ができるのは袖丈のみ。肩幅、着丈についてはお客が希望するサイズを入力しても、在庫がないものはエラーがでるのかもしれないのだ。
ただ、お客はサルトリエではなければ、モデリストでもない。サイズ測定についてはずぶ素人だ。それはネットオークションで、多くの出品者がコメントを入れていることを見てもわかる。
また、お客は自分のヌードサイズを正確に知っているわけではない。また、知ったところで、既成服を買う目安になるはずもない。あくまで試着をしてサイズが合うか、合わないか、至ってアナログな感覚で確かめ、購入するか否かを決めているはずだ。
お客が自分のウエアの正確なサイズを知ったところで、たいして意味は無いのである。だから、お客に自分で計測させ注文させるというのは、企業側にとって効率のいいシステムだと言わざるを得ない。
正確に測ったつもりでオーダーしても、試着や仮縫いをしないわけだから、送られてきた商品がフィット感が今イチだったってことは、往々にしてあるのではないか。
倉庫にある在庫品をデリバリーするのため、「返品、交換が可能」になるのは良いが、結局、計測は徒労に終わってしまうことになる。
一応、店舗まで行けば、専門のスタッフが採寸はしてくれる。だから、入力の面倒を考えると、サイトでの注文には二の足を踏むだろう。
「オーダー風」というからには、細かなサイズ調整をし、お客も納得の上で、ジャストフィットな商品を見つけられる仕組みが重要だ。その辺が現状のITでは限界なのかもしれない。
ユニクロのセミオーダーは、やはり店舗とのシンクロが伸びるカギを握るのではないかと思う。
一方、青山はアバターにより、自分が商品を着たイメージはわかりやすい。しかし、それはあくまで「仮想試着」である。スーツ姿に自分の顔が乗っかったアバターを見たところで、自分の身体にフィットしたものではないわけだ。
報道では、3Dカメラがお客の体型を正確に割り出して、サイズを算出し、そこから型紙や裁断にかかるというまでの仕組みがあるかの言及は無い。おそらく無いのかもしれない。
自分がオーダースーツを着た時のリアルな姿、フィット感がわからないと、こちらも購入はギャンブルになるのではないか。
3Dで自分の現在のサイズが計測されて、それに沿って生地が裁断され、仮縫いまで行われるわけではないだろう。つまり、仮想試着と言っても、それはフィッティングの感触が味わえるわけではない。
採寸や仮縫いなどの手間を省き、コストダウンにつなげて、値ごろ感のあるオーダー感覚のセットアップやスーツを提供する。その気持ちはわからないのでないし、お客の方だって望んではいると思う。
詳細の仕組みがわからないので、現時点では憶測の域を出ないが、仮縫いがなくて肝心のフィット感が試せないのであれば、何のためのオーダーメイドなのかということになる。
そのためにはユニクロ同様にリアルなサンプル試着、専門スタッフによるサイズ調整がギリギリの妥協点かもしれない。
ITシステムだけという引き算のビジネスではなし得ない。アナログ感覚の大事さに、リアル店舗を融合させた足し算のビジネスモデル。それが広くセミオーダー、カスタムオーダーに関心を持ってもらう上では重要ではないか。
果たして、お客やマーケットも反応はいかに。こればかりは、買い物に失敗したからといって、ユーズドサイトで売り捌くわけにもいかないだろうし。
筆者はレディス畑オンリーで来たので、メンズに対して偉そうに言える立場ではない。だから、今回は一男性、お客の視点で考えてみたい。
メンズスーツはバブル崩壊後、紳士服量販店の価格攻勢により、専門店の閉店や業態転換が相次ぎ、百貨店のレディス特化も影響して縮小均衡。新たに登場した2プライス業態も販売数量は底を打ち、一次の勢いは影を潜めている。
マーケットの主力を占めるカジュアルウエアは、売上げ減に歯止めが掛からない。だから、少しは可能性があるリクルートやビジネスに対して、大手がオーダーで活路を見出そうという戦略は理解できる。
特にジャケットやスーツについては、身体にフィットしたものを着たいというニーズは根強いと思う。再就職を含めた面接、取引先との商談など、自己主張や客観的な印象でウエアがカギを握る部分は大きいからだ。
そうした気持ちを実需まで誘導し、本格的にマーケットの活性化を目論んでいるようである。2企業とは1社がユニクロで、もう1社は洋服の青山だ。
ユニクロの「セミオーダー」はジャケットで、レギュラー、スリム2タイプ、64パターンから袖丈を1cm刻みで調整するもの。生地は3種類が用意されており、合計2112通りの組み合わせから自分にあったものが選べる。
ボトムのパンツもウエスト67cmから120cmまで3cm刻みであり、生地はジャケットと共地を含む5種類を展開する。スーチングはもちろん、セットアップのジャケットスタイルも可能になる。
一方、洋服の青山はヤング向けのザ・スーツカンパニーとセレクトのユニバーサルランゲージで、この春から「カスタムオーダー」をスタートする。
お客を3D撮影してバーチャル試着ができる「フィッティングアバターシステム」を独自開発し、i-Padで撮影したお客の頭部部分を画面上の仮想ボディにはめ込んで、完成品の着用をイメージできるようにするものだ。
青山というわけではないが、昔、某紳士服量販店のチラシでは、撮影費のコストダウンをはかるため、スーツを来たモデル写真を何度も使い回し、その生首だけをすげ替えていたことがあった。
インチキ臭いエステサロンのチラシでは、太った身体に痩せたモデルの首だけをすげ替えたのを見かける。これは明らかに確信犯で不当表示になるわけだが、紳士服量販店の場合は同じモデル写真ばかりだと、購読者に飽きられてしまうことを想定したものだ。
当時は今のようにPhotoshopがあったわけではない。印刷会社のレタッチさんがモデルの元画像をきれいにホワイト切りして、見事にすげ替えたいたのだから、それはそれで職人技だった。
ところが、それがデジタル技術で、生首を自動で切り抜いてアバターにし、バーチャルフィッティングで売りにつなげられるわけだから、隔世の感がある。
実際にはシャツからネクタイ、靴までのコーディネート、それを着こなした360度の姿、色柄やデザインも差し替えて試すことができるというから、バーチャルによってオーダーのハードルを下げようということだ。
生地は国内外メーカーの1000種類を揃え、パターンも8モデルから選べるという。おまけに機械縫いの他にハンドメイドも選べるというから、既存のオーダーメイドに限りなく近い感覚を印象づける狙いもあるだろう。
これらのオーダーシステムの特徴は、IT技術を利用して実際に試着したり、仮縫いの手間を省くものである。また、現物の生地反を店舗に置かないで、見本帳や写真画像で確認するはずだから、省スペースで店舗コストの削減にもつながる。
ジャケット、スーツといった規格がはっきり決まった商品は、売れる売れないがわからない在庫を持って販売する方が時代遅れだ。物流センター等に商品や生地をストックし、必要な時点で店舗に送り込んだり、縫製に回した方が効率はいい。
つまり、厳密にはオーダーというより、オムニチャンネル化の一環だと見受けられる。ユニクロも青山もまずはそこに目を付けたということだろう。
ユニクロは主力のカジュアルアイテムで、爆発的なヒット商品が生まれにくくなっている。同社は否定しているが、値上げがお客離れを生んだのではないかについても、疑心暗鬼になっていると思う。
だとすれば、ある程度確実な市場開拓に期待がもてるジャストフィットのビジネスウエアに照準を当て始めたのは当然だろう。
青山はローコストの郊外に店舗を抱えているが、冠婚葬祭やリクルーティングのシーズンを除けば、それほどニーズも集客も無いと聞く。平日にはお客はそんなに訪れていないだろうし、外商をしているとの話も聞かない。
だから、年中一定の需要が見込める都市部のビジネスウエアにおいて、ジャケットやスーツの活性化を図る狙いということだ。特にヤングはITに抵抗はないはずだし、オムニチャンネルも利便性が上回るならすんなり受け入れると、踏んだのではないか。
このマーケットで手応えをつかめれば、郊外店でもアダルト、シニア向けに導入していくのかもしれない。
郊外店を訪れる地方のお客にとって一度スーツを買えば、それほど買い替えることは無い。アジャスター付きなんてセコいことは言わずに、ジャストフィットするスーツ文化を浸透させていけばい良いのである。
もっとも、業界の大命題は客離れをいかに食い止めるか。その大本命がECを含めたITの活用で、ネットとリアルを併用したオムニチャンネル化に他ならない。
ただ、ITとオーダーメイドということで考えると、まだまだ課題はある。ユニクロの場合、サイトで注文するには、自分の身幅、着丈、肩幅、袖丈などを入力しなければならない。
しかも、手持ちのジャケットを目安に自分で計かって入力するなど非常に手間がかかる。
サイジングは0.5cmでフィット感やシルエットが変わるという人もいる。一応、計測法のマニュアルが書かれているが、お客は手持ちのジャケットに問題があるから、オーダーを選択するのではないのか。
そもそも、既成服にジャストフィットなんてあり得ない。 生地やデザインでもサイジングは異なるし、長く着るほどにフィット感も変わってくる。
だから、そのまま同じ数値を入力した場合でも、違いを想定して数センチプラスやマイナスを入力した場合でも、イメージするようなフィット感が得られる保証はない。
そうした疑問があったので、実際に店舗に行って、オーダー専門スタッフに要領を確認してみた。取り扱い店舗には2種類、レギュラー、スリムの各5サイズほどのサンプルが置いてある。
「サイトの入力法通りでいくなら、着丈を長くすることはできるのですか」と訊ねると、「サイズはチェストに合わせて、肩幅2種類、着丈も2種類程度しかありません」とのはっきりしない答えだった。
つまり、 自由にサイズ調整ができるのは袖丈のみ。肩幅、着丈についてはお客が希望するサイズを入力しても、在庫がないものはエラーがでるのかもしれないのだ。
ただ、お客はサルトリエではなければ、モデリストでもない。サイズ測定についてはずぶ素人だ。それはネットオークションで、多くの出品者がコメントを入れていることを見てもわかる。
また、お客は自分のヌードサイズを正確に知っているわけではない。また、知ったところで、既成服を買う目安になるはずもない。あくまで試着をしてサイズが合うか、合わないか、至ってアナログな感覚で確かめ、購入するか否かを決めているはずだ。
お客が自分のウエアの正確なサイズを知ったところで、たいして意味は無いのである。だから、お客に自分で計測させ注文させるというのは、企業側にとって効率のいいシステムだと言わざるを得ない。
正確に測ったつもりでオーダーしても、試着や仮縫いをしないわけだから、送られてきた商品がフィット感が今イチだったってことは、往々にしてあるのではないか。
倉庫にある在庫品をデリバリーするのため、「返品、交換が可能」になるのは良いが、結局、計測は徒労に終わってしまうことになる。
一応、店舗まで行けば、専門のスタッフが採寸はしてくれる。だから、入力の面倒を考えると、サイトでの注文には二の足を踏むだろう。
「オーダー風」というからには、細かなサイズ調整をし、お客も納得の上で、ジャストフィットな商品を見つけられる仕組みが重要だ。その辺が現状のITでは限界なのかもしれない。
ユニクロのセミオーダーは、やはり店舗とのシンクロが伸びるカギを握るのではないかと思う。
一方、青山はアバターにより、自分が商品を着たイメージはわかりやすい。しかし、それはあくまで「仮想試着」である。スーツ姿に自分の顔が乗っかったアバターを見たところで、自分の身体にフィットしたものではないわけだ。
報道では、3Dカメラがお客の体型を正確に割り出して、サイズを算出し、そこから型紙や裁断にかかるというまでの仕組みがあるかの言及は無い。おそらく無いのかもしれない。
自分がオーダースーツを着た時のリアルな姿、フィット感がわからないと、こちらも購入はギャンブルになるのではないか。
3Dで自分の現在のサイズが計測されて、それに沿って生地が裁断され、仮縫いまで行われるわけではないだろう。つまり、仮想試着と言っても、それはフィッティングの感触が味わえるわけではない。
採寸や仮縫いなどの手間を省き、コストダウンにつなげて、値ごろ感のあるオーダー感覚のセットアップやスーツを提供する。その気持ちはわからないのでないし、お客の方だって望んではいると思う。
詳細の仕組みがわからないので、現時点では憶測の域を出ないが、仮縫いがなくて肝心のフィット感が試せないのであれば、何のためのオーダーメイドなのかということになる。
そのためにはユニクロ同様にリアルなサンプル試着、専門スタッフによるサイズ調整がギリギリの妥協点かもしれない。
ITシステムだけという引き算のビジネスではなし得ない。アナログ感覚の大事さに、リアル店舗を融合させた足し算のビジネスモデル。それが広くセミオーダー、カスタムオーダーに関心を持ってもらう上では重要ではないか。
果たして、お客やマーケットも反応はいかに。こればかりは、買い物に失敗したからといって、ユーズドサイトで売り捌くわけにもいかないだろうし。