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相続手続支援センターのAqua
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前回の続き。
遺留分は何故あるのでしょうか・・・
遺留分制度の趣旨 [編集]民法の相続規定は原則として遺言によって排除しうる任意規定であり、相続財産は被相続人が生前処分や死因処分によって自由に処分することができ、推定相続人の相続への期待は権利として保障されないのが原則である。しかし、相続が相続人の生活保障の意義を有する点、また被相続人名義の財産には相続人の潜在的持分が含まれていることが多く、これを顕在化させる必要がある点などにかんがみ、相続財産の一定割合については、強行規定として、遺留分という相続財産に対する権利が認められる。
(ウィキペディアより)
ということです。
遺言者が特定の方にあげたいという思いの中、
若しくは
特定の相続人にあげたくないという思いの中、
遺言を作ったのにも関わらず、
「自分は相続人なのにもらいが少ない」
若しくは
「全くもらえなかった」
と一定の相続人が遺留分を請求をする権利を民法が保障するのには
このような訳があるんですね。
意味がわからない?
では、恒例のざっくり説明を。
例えば、遺言者である夫にいい人が出来てしまったとします。
そしていい人に全部あげるという内容の遺言を残したとします。
その遺言の通りになってしまったらどうでしょう?
残された奥さんが、かわいそうですよね。
家も土地も、定期預金も夫の名義。
財産を全て愛人がもらってしまえば、
これから生活をしていくことが出来なくなってしまうかもしれません。
夫婦関係の破綻には、妻にも原因があるかもしれません。
でも夫の財産を築いてきた中には、妻の「内助の功」もあったと思います。
夫婦になり、生活を共にし、財産を作ってきた過去がある以上、
全部取り上げられてしまうのはあんまりだという
民法の気遣いなんですね。
また、いくら親不孝者で、
家をでてから何十年も音沙汰がない子供だったとしても
自分の血を受け継ぐ子供。
自分の意志で生を授けた子供に対しても、
いくらかの財産の保障をしてあげようじゃないかという配慮もあります。
では、
1,遺留分は相続人全員にあるのか?
2,遺留分はどのくらいあるのか?
3,遺留分は永遠にあるのか?
また次回に。