日々のこと

可もなく不可もなく

『ジーン・ワルツ』-海堂 尊-

2011-05-31 14:11:54 | 映画DVD&本


NHK火曜日の「ドラマ10」で放送していたマドンナヴェルデ~娘のために産むこと~を視聴した。
この原作者が映画化されたチームバチスタなどを書いた作家だった。

さっそく原作を読んでみようと思い、図書館に予約すると、300余番目とかなり待たされる。
で、同じ内容で視点を変えた「ジーン・ワルツ」を読んでみる事にした。

これが非常に面白かった☆⌒d(*^ー゜)b グッ!!
医療ミステリーとか紹介されているが、全くミステリーっぽくなく、現役の医者らしい説得力のある内容だ。
不妊治療や人工授精など生殖医療をテーマにしながら、社会問題となっている少子化や医師不足の事、地方病院が成り立っていかなくなっている医療崩壊・・・

作者が訴えたい事は、2004年に厚生労働省によって行なわれた、医局に入らなくても希望する病院での研修医制度などにより、従来の医局の役割が大きく削がれ、現在の地方での医師不足と医師の長時間労働が生じている。
「白い巨塔」に書かれたように教授の椅子争いなど、医局制度のマイナス面は多々あっただろうが、そこだけを見て研修医制度を作り変えた事による弊害の大きさ。

また、産科医療での医療ミスによって医師が逮捕されてしまう事など、医師の過酷な現状がある。


常々、医療の事に関心を持っている私としては、非常に興味深く面白くそして勉強にもなった。やっぱりそうだったのね!!って感じ。
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