断熱性能は、家全体から逃げる総熱損失量を、延べ床面積で割った「熱損失係数(Q値)」や、外皮(外壁など外部に面した部分)損失量「UA値」で表記します。
いずれも計算で算出いたしますが、断熱材の厚さをその断熱材の熱伝導率(λ)で割ると熱抵抗値が出ますが、その熱抵抗値の逆数が熱貫流率(熱損失量)です。
エアコン暖房とは、外気から汲み上げた熱を室内機に送り、室内機が吸い込んだ室温に10度加温するような仕組みになっております。
室温が5度であれば、エアコン室内機の吹き出し温度は15度でしかありません。
家の断熱性能がしっかりとしていれば室温は、エアコンの吹き出した15度に短時間で近づきます。エアコンは稼働時から10度くらいまでに相当のエネルギーを消費します。
設定温度23度の場合、15度から23度に近づくとエネルギー消費効率が良くなります。
特に20度を超える時点での電力消費量は極めて微小になります。
これが断熱気密性能の低い家の場合は、室温5度から15度まで上昇させる時点で相当の電力を費やしてしまいます。それはエアコンのエネルギー消費効率のもっとも苦手な温度域で稼働しているからであり、断熱性能をあげると短時間で省エネ温度域に到達します。
昨今の家にはHEMS(ヘムス)と云われるエネルギー使用量や室温が解る器材が取り付けられるようになりました。ファース本部が開発したファース工法の家には、多くにHEMSが付いておりますが、各部屋の気温や電力消費量を一目で把握できます。(写真)
実験的に部屋の窓を少し開けておくと、その部屋の温度異常はHEMSに表記されます。
ファース工法では、HEMUの取り付けを義務化しておりませんが、ファース本部で多くの実験を行い、お施主さまが快適で省エネで暮らせるような仕組みを構築しております。
これで見ると確実にエアコン消費は断熱性能と比例します。
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