益子陶芸美術館で開催中の展覧会です。1919年(大正8年)現在の港区愛宕に生まれ、19歳の時日本民藝館で民藝に出会った。その縁から濱田庄司に弟子入りし、益子に居住するようになる。
美術館で見たビデオでの氏の印象は、知的で穏やかなお人柄を感じさせました。インタビューの中で、濱田の隣に居と窯を構えていたので、窯出しの日に濱田が作品を見て、独自の作風を確立すべきとの助言が非常に辛かったと述べています。と言うのも、濱田に入門し修行したので、どうしても濱田の影響が色濃く、二番煎じのような作品になってしまっていたことを、濱田が心配し、島岡氏も独自の作風を確立できない悩みを抱えていたためです。
そんな折、知人を手伝って縄文土器の複製品を作っていて、縄による文様を自分の作品に施したところ、濱田が認めたことから、島岡氏はその技法を深めていったとのことです。その製作方法は、絹製の組紐を15cm位にしたものを表面で転がして縄目を転写する。その後に白い釉薬を筆で塗りつけて乾燥させた後、切り出しナイフ程度の大きさの鉄のカンナ(とナレーションで説明)で縄目に沿って削り取った後、本来の釉薬を掛けて焼くのでした。
窯は登り窯で、解説に依れば、一番目の窯には、自然釉を期待して釉薬を施さないものをいれ、2便目か3番目(どちらかは忘れました)は還元反応を狙った作品、というようにそれぞれの窯の性質に応じて作品を配置した後、70時間の焼成に入ります。
さて作品ですが、地味な色調ながら、器の形が尋常で好もしい。そして縄目が転写されたものであるため一定の規則性を持ちながらも、手仕事故の不規則性があり、それが魅力となっています。民藝の作品の一部に、自然を装ったあざとさを感じることがありますが、氏の作品にはそうした印象は全くありません。誠実なお人柄故なのだと思います。
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URL => http://www.mashiko-museum.jp/contents/contents.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/島岡達三
http://www.waneibunkasha.com/waneibunkasha-simaoka.html
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因みに常設展には、何と、バーナード・リーチの作品が何点かあり、楽茶碗が秀逸でした。もちろん、濱田庄司などの逸品も収蔵されており、一見の価値があると思います。
評価は4です。
美術館で見たビデオでの氏の印象は、知的で穏やかなお人柄を感じさせました。インタビューの中で、濱田の隣に居と窯を構えていたので、窯出しの日に濱田が作品を見て、独自の作風を確立すべきとの助言が非常に辛かったと述べています。と言うのも、濱田に入門し修行したので、どうしても濱田の影響が色濃く、二番煎じのような作品になってしまっていたことを、濱田が心配し、島岡氏も独自の作風を確立できない悩みを抱えていたためです。
そんな折、知人を手伝って縄文土器の複製品を作っていて、縄による文様を自分の作品に施したところ、濱田が認めたことから、島岡氏はその技法を深めていったとのことです。その製作方法は、絹製の組紐を15cm位にしたものを表面で転がして縄目を転写する。その後に白い釉薬を筆で塗りつけて乾燥させた後、切り出しナイフ程度の大きさの鉄のカンナ(とナレーションで説明)で縄目に沿って削り取った後、本来の釉薬を掛けて焼くのでした。
窯は登り窯で、解説に依れば、一番目の窯には、自然釉を期待して釉薬を施さないものをいれ、2便目か3番目(どちらかは忘れました)は還元反応を狙った作品、というようにそれぞれの窯の性質に応じて作品を配置した後、70時間の焼成に入ります。
さて作品ですが、地味な色調ながら、器の形が尋常で好もしい。そして縄目が転写されたものであるため一定の規則性を持ちながらも、手仕事故の不規則性があり、それが魅力となっています。民藝の作品の一部に、自然を装ったあざとさを感じることがありますが、氏の作品にはそうした印象は全くありません。誠実なお人柄故なのだと思います。
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URL => http://www.mashiko-museum.jp/contents/contents.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/島岡達三
http://www.waneibunkasha.com/waneibunkasha-simaoka.html
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因みに常設展には、何と、バーナード・リーチの作品が何点かあり、楽茶碗が秀逸でした。もちろん、濱田庄司などの逸品も収蔵されており、一見の価値があると思います。
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