村八分の悲劇。
わたくしも山間の僻地に育ったから、濃い人間同士の愛憎(田舎の人付き合い)の功罪はそれなりに理解している。生活する上で必要不可欠な最低限のお付き合いでは済まされないから、爪弾きになることはその地での基盤を放棄する覚悟が必要だ。
二人の男が地域社会で抹殺されて行く話に絞れば良かったのにと、観終えた後の感想としては散漫な印象を拭えない。せっかく熱量の高い俳優を使ったのだから勿体無い。
道志村でこの夏起きた少女失踪のインパクトが強くて、映画の導入部分である話が本題のように錯覚してしまったのも原因なのかもしれない。
脚本の構成にもう少しの工夫があれば違う作品になったかも。