「カメラを止めるな」が異例の大ヒットしたのは何年前だったろう。映画館には普段配信やレンタルDVDで映画を観た気になってる人達もやって来て、ある種イベント参加みたいな状況だった
映画好きな人にも愛されて素人受けも狙えるような面白さがあったし、あのチープさは狙って作ることは不可能だから唯一無二の嵌り具合だったのだと思う
この作品の広がりも似たような所があるので、話題になってから随分たった10月中旬に映画館に行ってみた
カメ止めに比べるとかなりちゃんと作られている。アイデアだけで突っ走るような荒さはなく、キチンとプロットを積み重ねた作劇だ
それ故に些かスピード感に難があり、序盤は少々退屈だった。劇中劇が時代劇だから現代とのギャップを見せるお約束も期待していたのに、そこのところは結構さっぱり扱われている
詳しくはご覧くいただきたいけど、因縁の対決のシーンはこの作品の白眉であるからあれを観るだけでも一見の価値あり
ただ、整理しきれてない人物相関図もあり、脚本を第三者目線で改修できたならもっと面白くなったと思う
勢いではカメ止めにはかなわないけれど、丁寧な作り方には好感が持てる
つぎの映画制作の費用に困らないよう、沢山の人に映画館へ行って鑑賞して欲しい