今年のアカデミー賞は、日本作品もノミネートされていたのでいつもより注目されていた。作品賞候補に日本でも大ヒットした「ボヘミアンラプソディ」や暮れに公開されたレディガガの「アリー/スター誕生」なんかもあったから、何となく身近に感じたことも要因だろうけど。
結局、外国語映画賞は下馬評通り「ROMA」が獲得し、監督・撮影も受賞した。生粋のアメリカ資本で英語作品であったら間違いなく作品賞を獲得したんだろう。その意味では、是枝監督の「万引き家族」はタイミングが悪かった。去年なら多分受賞できていただろうに。
長編アニメも番狂わせは無く、すんなり「スパイダーマン:スパイダーバース」だった。「未来のミライ」はノミネートされただけでも奇跡に近い。実は昨年観た映画の中で一番失望した作品だったから、なんでこんな作品で選ばれたんだろうと不思議だった。細田作品なら桁違いに優れた別作品があるし、日本製アニメ映画は去年だけでももっと面白い作品は沢山あった。
全体的にも分散された受賞内容だった。
「ボヘミアンラプソディ」が主演男優賞はじめ計4部門、「ブラックパンサー」3部門、作品賞受賞の「グリーンブック」は脚本・助演男優含む3部門。今年も白すぎるアカデミー批判が露骨に作用して、かなり多様化した選択になった。コンペは相対評価だし、その時々の潮流も影響するから巡り会わせとしか言いようが無い。
「グリーンブック」は観にいこうかな。