映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

これまたいまひとつ

2009-01-25 10:36:57 | 新作映画
 大寒を過ぎこれからは日一日春に向かって行くのですが、関東平野に住んでいるとカラカラの乾燥した空気がお肌をヒリヒリさせるばかりで辛い日々です。

昨夜『誰も守ってくれない』を観てきました。脚本家としての君塚は認めますが、映像作家としては非凡さを感じません。まあそれなりの作品でした。2時間のなかにTV連続ドラマのような素材をあれもこれもぶち込もうとしても無理があるわけで、結局散漫な薄味料理になってしまうことに気がついて欲しいと思うのです。
観客も『ヒーロー』『容疑者X』『花より男子』なんぞを歓んで観ているから仕方ありませんが、作り手はそれに迎合することなくもっと上質のエンターテイメントを目指して欲しいですね。


今更ながら新年のお慶びを

2009-01-18 08:48:21 | 映画ベストテン
 新年おめでとうございます

キネ旬のベストテンが発表されましたので、2008年の映画鑑賞がわたくしにとって価値のあるものであったかどうかのバロメーターとして比べてみようかと思います。2007年は大嫌いな『それでも僕は・・・』一作品しかありませんでしたから自分の審美眼に自信をなくしましたので、今年こそはとかなり一生懸命に作品を研究し厳選したつもりです。

・『おくりびと』 1位は秋頃にはもう予想されていたことでした。わたくしとしてはそれ程のこととは思えませんので、疑問のあるところです。あまりにも物語が予定調和であり良い人ばかりのお話はTVを観ているような錯覚をも覚えました。とはいえ、良心的な素晴らしい作品であることに異議はありません。
・『歩いても歩いても』 わたくしの1位です。キネ旬は5位でした。毎年こんな映画が観たいものです。
・『闇の子供たち』 キネ旬6位。わたくしは、観て後悔したNO1にあげました。題材の遣り切れなさもありますが、映画そのもののリズム感が嫌いです。この監督作品は何本も観てますが、その殆どがダメなのでもともと合わないのでしょうね。それにしても訳の分からないラスト処理にまで作家の信念が何処にあるのかつかめない映画でした。
・『母べぇ』 キネ旬7位。わたくしもこの辺に納得します。
・『クライマーズハイ』 キネ旬8位。これまたこの辺で納得。
・『アフタースクール』 キネ旬10位です。わたくしとしてはもう少し上位で良いんじゃないかとも思いますが、地味な作品がきちんと評価されることは良いことですし、ここにこそキネ旬の存在価値があると思います。

以上6作品が重なりました。自分の審美眼にまた少し自信を取り戻せた年でありました。
ただ、観ようと思いながら観ることの出来なかった作品が2~4位にランクしてました。これはとても残念なことです。特に『ぐるりのこと。』は多分わたくしのストライクゾーンど真ん中な題材でしたから、後悔しまくりです。
反対に何故ベストテンに入らなかったのか不思議なのが、『パコと魔法の絵本』『きみの友だち』の二作品です。それまでの監督作品と比べればということで批評家が敬遠したのでしょうが、わたくしとしては上位にランクしただけにちょっぴり寂しい想いでした。

今年は『感染列島』で幕を開けました。思ったよりきちんと作られておりました。壇れいの女像が際立っていました。これからも楽しみな作品が沢山あります。面白い作品はもちろん、なるべくここで紹介できるようしますので、今年もよろしくお願いします。