映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

いつか

2017-03-31 14:00:06 | 歳時記雑感

生まれてからずっと ひと所で全うする人生もあるけど
こうして四年間見知らぬ土地を彷徨う人生も ある


 福井


50過ぎて初めて過ごした 単身の日々は 
影絵のように掴みどころがない 夢うつつのよう


金沢 


知る人の少ない生活環境も その日を繰り返せば
そのままいびつではあっても かたちになって


 富山


気が付けば そのかたちの一片となっている
・・・・・だから 別れは寂しい


豊橋 


二度と訪れる事のないだろう 街も
今生の別離になるかもしれない 人々も


 津


今はただ 愛おしい
今はただ 懐かしい


岐阜


いつか また 
元気で


名古屋金山


ありがとう だいすき



そして今年も桜の季節が


泣かないときつく決めていたのに、最後我慢できなくて
(18時20分 名古屋駅新幹線ホームにて)









小石と道と

2017-03-30 19:53:48 | 旧作映画、TVドラマ

フェリーニ作品の中でも多分一番世界中で愛されている「道」を紹介して、長かった単身赴任の地、名古屋を去る。物語はキリスト教的な慈愛と魂の救済が描かれる。

ジュリエッタ・マシーナの無垢な演技  


大道芸人ザンパノは粗野で乱暴な男。その厚い胸板で鎖を引きちぎるだけの芸がその日暮らしを支えている。前座につかっている小娘は少し頭の足りないジェルソミーナ。二人はオート三輪で町から町を渡り歩く生活だ。ジェルソミーナは不器用ではあるが無垢で純真な真心でザンパノに尽くそうと努力する。
そんな道中、サーカスのピエロ キ印を喧嘩の末殺めてしまったザンパノに、ほとほと愛想をつかしたジェルソミーナは逃げるように消えてゆく。いくばくか経った頃、海辺の町で女が歌うなつかしい旋律を聞いたザンパノが由来を問うと、数年前に流れ着いた小娘が歌っていたけど暫くして亡くなったと言う。ジェルソミーナの声がザンパノの耳に届いた瞬間。ザンパノは大切なものを失った事に気付き、夜の浜辺で慟哭する。
遅ればせながら、ザンパノにも神の福音が届く。

一番印象的な挿話は、ジャルソミーナがキ印に悩みを打ち明けるシーン。
ジャルソミーナ「あたしは誰の役にも何の役にもたっていない」
キ印「何の役に立たないものなんて、この世には無いのさ」
ジェルソミーナ「・・・」
キ印「例えばこの小石だって役に立ってるのさ」「小石が集まって道が出来ていんだ」
  「道があるから僕たちはどこにでもいける」「君だって何かの役に立っているのさ」

いつだって、誰かの何かの役に立つ存在でありたい。
わたくしの四年間の名古屋生活は、誰かの路傍の小石となれただろうか?
あなたが、微笑んでうなづいてくれると良いのだけれど。





送別会の嵐が・・・

2017-03-24 23:47:49 | 歳時記雑感

呑んで食べてハグをして

今日、送別会をして頂きました。

四年過ごした人々との別れは、この歳になると永遠のサヨナラでもあります。

最後まで我儘な要望に付き合ってくれた名古屋の仲間に感謝です。

来週いよいよ最終週となります。送別会まだまだ続きます。