映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

半分、金色

2021-07-31 21:02:00 | 歳時記雑感
お家芸の柔道や体操、卓球などの活躍は予想できてもまさかサーフィンやスケートボードなんていう新採用の種目でメダルを取るなんて思いもしなかった。いつの世もそうだけど、若い子たちのあっけらかんとした強さには驚かされる。

前半終わって感じたのは、競技者の誰もがこの開催を喜んでることに安堵した。
コロナ感染者がうなぎのぼりに増えていても、オリンピックを目指して日々を生きてきた彼等には代え難い人生の一コマなんだ。

引き続き全力で戦える環境を整えてあげたい。
パラリンピックも開催されますように祈るしかない。

細田守のやりたかった事「竜とそばかすの姫」

2021-07-31 07:19:00 | 新作映画
傑作「おおかみこどもの雨と雪」以降の2作品はどう贔屓目に見ても駄作としか言いようがなく、早くも細田守の才能は打ち止めとなったのかと残念に思っていた。元々稀有な映像作家ではあるけれど、決してストリーテラーでは無い。前出した「おおかみこども」然り、出世作「時をかける少女」「サマーウォーズ」の三作は全て名脚本家奥寺佐渡子の手によるものだ。手垢のついた題材だった時かけを、あそこまで瑞々しく当時の高校生の気持ちに寄り添わせたのは細田守の功績では無いし、当主おばあちゃんのもとに集う大家族を魅力的に描き分けた力量も、ましてやシングルマザーとして二人の子供を育てる母親の成長物語なぞ奥寺佐渡子脚本あったからこその成功だった。

今回も単独脚本だと聞いていたので期待してはいなかった。
のだけれど。今までの良いところを上手く組み合わせた完成度高い映画になっていた。「それ前と同じじゃん」と思わせながらも、気持ち良くさせることが出来ればそれが作家性と言われるものだと思うから、この作品は紛れもなく細田守という作家の秀作だ。

仮想世界もそこで生きるアバターも「サマーウォーズ」の頃に比べ現実世界との境界線が見えなくなり、明日の現実を見ているように感じたのも勝因だろう。わたくしが一番ときめいたのは、現実世界では歌うことができなくなった田舎の雀斑女子高生鈴が仮想世界に歌姫ベルとしてデビューする事で、自分自身はもとより心苦しんでいる人々までも勇気づけることが出来たあの瞬間だ。
辛口な批評をするなら、あまりにも美女と野獣、オペラ座の怪人だったりには些か鼻白んだし、家庭内暴力やネグレクトがそんなに単純じゃ無いことくらい想像つくので、深掘りの甘さを感じた。まあ、それでも自分に自信を持つことのできなかった少女の成長物語としては大きな拍手を送りたい。






主役(鈴/ベル)の声をあてた中村佳穂はどんな人なんだろう。彼女の歌声が魅力的じゃなければこんなにもこの映画は輝けなかった。土佐(仁淀川?)の風景も味わい深く素敵だった。


2021夏ドラマ始まる

2021-07-28 06:27:00 | 旧作映画、TVドラマ

出演者のコロナ感染というリスクと闘いながらの撮影はさぞかし大変だろうな。
大御所脚本家の作品がないだけに全般として期待値は低いタイトルが並んだ。チャレンジした企画も見当たらない。

「ハコヅメ」
戸田恵梨香、永野芽郁のW主演というだけで観ているけど、些か作りが雑な感じがする。交番勤務の婦人警官を主人公にするのは斬新なアイデアだと思うけど、それなら戸田恵梨香扮する先輩警官は元敏腕刑事とかの設定じゃなく、純粋に優秀な交番勤務の達人ぽくした方がよかったんじゃないかな。刑事事件も中途半端に絡ませるから主軸である交番勤務の特異性が描かれないままキャラクターが流されている。できれば交番という舞台におけるNHKのドキュメント72時間のようなノンフィクションドラマが観たいなと思ってしまう。
芽郁ちゃんのコロナ感染で一層雑な作りになりそうなのが心配。

「推しの王子様」
深田恭子の代わりに急遽代役にあてられた比嘉愛未の頑張り次第かな。序盤を観る限りでは深キョンより社長としてはリアリティがあるし、年下の男の子を理想の男性に育て上げる年増女の貫禄もあるように思う。設定の骨格はマイフェアレディだけど、目線は育てる方の女性だから受けのキャラを演じる渡邊圭祐が魅力的に描けるかも今後の課題だろう。
ゲーム作りのヲタク的要素とそれに懸ける熱量とかも伝わってくれば成功できるかもしれない。

「#家族募集します」
仲野太賀、木村文乃は春ドラマの秀作「コントが始まる」の中でも姉弟を良い感じの温度で演じていたから、連投で違った関係性を演じられると何だか複雑な気持ちになる。日本の俳優陣の手薄さもあるだろうけど、キャスティングするプロデューサーが多分に不勉強なんだと思う。アンダーグラウンドにだって力のある役者は沢山いるはずだ。
ドラマは片親3組がシェアハウスに集い疑似家族を形成してゆく物語だ。ハブの役割を仲野太賀が持ち前のキャラクターで魅力的に演じている。こちらもコロナ感染による撮影中止が気がかりだ。

「TOKYO MER」
救急医療ドラマの面白さとドクターヘリを動く手術室にバージョンアップさせた設定はうまくかみ合っていると思う。救急現場でのスピード感ある捌き方はこの手の命綱だから、演出と主演鈴木亮平の演技力にいまのところ感心している。
脇の賀来賢人、菜々緒、中条あやみ等も無難に役を演じており、少々大げさな事件性の事案が気に掛かるところではあるが、TBS看板ドラマ枠の名に恥じない王道大作ドラマの体をなしている。

「おかえりモネ」
清原果耶、蒔田彩珠、恒松祐里、今田美桜
これからを担うだろう若手女優の活躍を観られるだけでも楽しい朝ドラだ。
物語は故郷宮城から東京に移り、気象予報士としてのモネを応援できるかが鍵になりそうだ。脚本安達奈緒子の分かりやすく清涼感ある物語をこれからも楽しみたい。

ゴジラにもそろそろ飽きてきたのかな

2021-07-24 08:20:00 | 新作映画
これは望んでいたゴジラ映画じゃない
かつての東宝ゴジラがドンドンお子様向けのヒーローになってしまった様に、なんだかハリウッドゴジラも人類(地球)の味方の様に描かれはじめてきた

ハリウッドゴジラに期待しているのは単純にスケール感のある怪獣バトルだから、今回もキングコングとひたすら暴れまわって欲しかっただけなのに。・・・メカゴジラを出したかったんだろうなぁ。それならキングコングと闘わせてピンチになった時ザバァっとゴジラが助っ人に現れて、何事もなかったかのように海に帰る程度の美味しい脇役で良かったんじゃないか

キングコングvsメカゴジラの方が面白くなったと思う
日本人としては芹沢博士の息子が、何故メカゴジラの操縦士なのかも納得できないところだ。小栗旬もこんな役なら受けなきゃ良いのにと思っちゃう

まだこのシリーズ続くのだろうか?
もうどうせならガメラやギャオスまで登場させてカオスな怪獣映画にしちゃうのもアリかも。東宝が大映を飲み込んじゃえば済む話のように単純じゃないかもしれないけど、我々が観たいのは怪獣バトル以外の何ものでもないのだから