映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

5月、終わるころ

2021-05-30 08:18:00 | 歳時記雑感
6月を待たずに紫陽花は色付き

本格的な梅雨前には褪せてしまうのかな











日曜日の早朝、近所にある大きな公園を散歩していると

カーペンターズを朗々と歌う老婦人や烏に餌付けしているオジサンに出会う

それぞれの朝を楽しんでいるんだなぁと






マンションの自転車置き場に待望のツバメの巣がかかりだした

雛が育つまで居てくれると良いんだけど

ソッと見守りましょう







いのちの停車場 小百合さんとすずちゃん

2021-05-23 07:36:00 | 新作映画
小百合さん映画に傑作無しと映画好きには周知の事実だろうけど、それでも題材次第ではこうして映画館に足を運んでしまうのです。今回は広瀬すずとの初共演だった事もあり、監督の成島出への期待もちょっぴりあったものですから楽しみにしてました。

家庭婦人の影を持たない小百合さんには在宅医療の女医役は相性が良く、金沢の街もしっくり馴染んでました。若くて元気なすずちゃんや、どことなく頼りない松坂桃李とのアンサンブルも良い配置だと思います。物語も想像していた通り、小さなエピソードの集合体で構成されてました。この手のドラマが難しいのは、エピソードの選択と繋ぎ合わせの塩梅なんですが、2時間の中に収めるのはやっぱり無理がありましたね。伊勢谷友介と小池栄子のお話はやめて、その分を違うメインエピソードに振り分けるべきでしょう。脚本家出身の成島監督が何故共同脚本を書かなかったのか、「孤高のメス」の様な纏まりのある脚本ならもっと面白くなったでしょうに。

医師として、痛みに苦しむ父親をどのように救えば良いのかという難題に対しては、ちょっと綺麗事で誤魔化されてしまいました。このエピソードこそ実はど真ん中に据えてじっくり描かねばならないのでしょう。安楽死の問題は日本映画ではタブーなんでしょうか。こんな中途半端にやるなら、父親との絡みは無くした方が感動的なエンターテイメント作品としては成功したと思います。

それにしても恐るべきは小百合さんでしょう。父親役の田中泯とは同い年なんですよ!
どう見たって父娘にしか見えませんもの。御歳76。いつもいつもそのギャプに驚きますが、その衰えない若さと美貌ゆえにおばあちゃん役とかは演じられないのでしょうか。佐久間良子、岩下志麻、若尾文子と言った美人で演技力も備わった名女優が晩年活躍できない日本映画界は宝の持ち腐れですね。

小百合さんが日活でアイドル女優だった頃の様に、広瀬すずがハツラツとしてました。すずちゃんがその歳なみに演じられる日本映画界であって欲しいし、大人の映画を楽しめる成熟した社会になると良いなと思います。



不思議と懐かしい 街の上で

2021-05-22 06:34:00 | 新作映画
わたくし達が学生だった頃から下北沢は古着と芝居の街だった。小田急線に乗って新宿まで映画を観に行く途中何度も通り過ぎた街。アンダーグランドの演劇被れや個性的な見た目を主張したい若者が多く集まり、80年代のサブカルチャーを凝縮していた街だった。安い呑み処も多くあったから、新宿からの帰り何度か彷徨う様に街を歩いたけど、わたくしには馴染めなかった。

そんな街で生きている40年後の若者たちの物語。
知っている街角が再現された訳じゃないのに、イメージ通りの懐かしさそのものだったから、自分の友達がいるような感覚で2時間過ごしてしまった。
揺れ動く心の一瞬は捉えやすく、物語にするのは作る方も観る方も感情移入しやすい。しかし現実はそんなに単純ではなく、好きだった彼女の心は離れていき不器用に生きるしかない古着屋の彼は下北沢の街に埋もれる。学生映画の撮影に参加したり、古本屋で古書を物色したりする姿は紛れもなくわたくしの青春時代そのものだった。
離れていった彼女が戻ってきて彼の日常は幸せそうに見える。そのままエンディングだからきっとこれで良いんだ。

古着屋の彼を取り巻く四人の女性たちがみんな魅力的だった。一度別れても彼の良さに気づき戻ってきた彼女は、強さと真実に対する素直な肯定を身につけた。学生映画の女子監督は損な役回りだったけど、好きであることに妥協しない硬さを見せた。学生映画の衣装担当スタッフだった娘は、古着屋の彼と一夜過ごしても男と女の関係にはならなかった。あのグレーな位置関係はとても羨ましい。そして古本屋で働く女の子が、亡くなった店主に抱えている想いを癒しながら生きている姿に共感してしまう。






最後、誰もが古着屋の彼に淡い恋心を抱くように、主人公の彼はこの街の上で漂いながらも優しく真面目にしっかりと生きている。それが一番大切な事だと観ているわたくしたちも気づく。

こんな日がくるとは!

2021-05-20 06:25:00 | 旧作映画、TVドラマ
何故だ!何故なんだ〜?

平匡が叫びながら横浜の夜の街を走ったように、衝撃的な報道に戸惑ってる

でもどこかで、こんな日がくるんじゃないかとも思っていた

この10年くらいの内で最良のテレビドラマを選ぶなら、迷わず「逃げ恥」

みくりさんが幸せになるなら、父親の気持ちで祝福しよう

なんだか、星野源と新垣結衣の結婚と言うより、平匡とみくりへのお祝いみたいだな

本当に末永くお幸せに(逃げ恥続々編やって欲しいけど無理かな)