映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

夏が始まった桂川 5月29日 日曜日

2022-05-30 06:39:00 | 釣り


何しろ暑い
濁りもとれて釣りやすくはなったけど、川を渡る風は夏と同じ熱をもっている

朝一番で都留漁協最下流ポイントに行ってみる
下降口にロードバイクが止まっている。まさかと思ったが先客がいた
仕方がないので下流のポイントは諦めて目の前の深瀬から始める
一投目から大きな虹鱒。ジャンプ三回して糸を切られる






今日もやっぱり幼魚が喰らい付く。沢山餌食べて早く大きくなって欲しい
難所の一枚岩を越えて巨岩を登り降りして、大場所の続くポイントを抜けた小さな流れで写真の尺山女魚が釣れた
この時季は何処に大物がいるかなんて分からないものだ





お昼前にアピオに到着
久し振りに吉田うどんを食べ、午後も道の駅にかかる橋まで釣り上がる
瀬には幼魚が溢れているのは昨日と一緒

2日で20時間も魚釣りしていると、いくら好きでも飽きる
秋山温泉でまったり。高速が渋滞していたので11時過ぎまで仮眠して帰る


五月晴れの桂川 5月28日土曜日

2022-05-30 06:10:00 | 釣り


予定では金曜日から釣行計画していたのだけれど、雨降りだったから1日短縮
天気は打って変わったピカピカの晴天
見越して日焼け止めクリーム買っておいて正解だった


5時前に着いたから一番乗りだと思い城南橋から上流を目指そうとしたら、もう既に橋下で竿振っている先客あり
それじゃあもうちょい下流から始めることにして徒歩で城南大橋(高速道路下)まで下る
誰もいないのを確認して最初の淵で遊ぶが、いつも渡渉する流れ込みの急瀬が増水のため渡れない

車まで引き返し、結局増水時の逃げ場である田野倉まで行く
アピオから落合までの長丁場、強い陽射しで汗を掻きながら遡行する
昨日の雨で笹濁りだから川の中を移動するのは神経を使う。若い時みたいな無茶は絶対できない

写真のような美しい尺山女魚も釣れたが、10cmに満たないような幼魚が頻繁に掛かる
稚魚放流はしていないのだから、ここで生えた子供たちだと思って良いのかな?
今度の放流にタイミングが合えば、漁協のおじさんに聞いてみよう

一尾だけ後悔の魚がいた
掛かった瞬間凄いスピードとパワーで下流に走り、結局針外れで逃したんだけど泳ぐ姿は40cm超えるモンスター級だった。一度も跳ばなかったので山女魚だったんじゃないかなと思う

やっぱりもう少し長い竿を買おうかな



ハケンアニメ 物作りの気高さを観せた

2022-05-22 19:33:00 | 新作映画
吉岡里帆の代表作になること間違いなし
美しさも演技力も聡明な雰囲気さえ持っているのに、彼女の主演したドラマはことごとくつまらなかったから、もう脇役で光るような女優になってしまうのかなと思っていたんだ
強さと儚さとほんの少しの狂気がちゃんと伝わってきましたよ

アニメに関わらず物を作ることの尊さが全面的に醸し出されて、日本人のアイデンティティを垣間見た気がする
ゼロから創り出そうとするクリエイターがいて、それを具体的に良いものへ完成させる職人たちがいる。この連鎖があれば絶対日本は大丈夫だと確信した
PCやネット世界だけで完結する本当の喜びなんて間違いなく存在しないんだ。人間の脳味噌をフル活動させ、それでも足りなければ団結することでしか生まれない偶然に起こる奇跡を待つのだ

どんなに死に物狂いの努力を重ねたって、報われることばかりじゃないけど、それでもより良いものより誰かに喜んでもらうためのものを作り上げたい気持ちに大きな拍手を送りたい


どんな仕事も携わる人々のベクトルが一致した時ほど強いものはない。その方向性を導くのがリーダー(監督)で、意思を統一するのがプロデューサーだ。末端にまで及ぶ全ての人が良いもの信じるものを作り上げようとする気持ちが、思いも寄らない奇跡を伴って覇権(一等賞)に到達できる

わたくしも学生時代に8ミリ映画の監督をしたことがあって、一緒に作り上げていこうとするスタッフやキャストの有難味と面倒臭さは何となくわかる
仕事でも所属長として長年悩んだり苦労したけど、結果残るのは充実した満足感と澱のように溜まった疲労感
その感覚をこの映画は感じさせてくれた

途中の中だるみはあるにせよ、誰が観ても胸熱くさせてくれるエンターテイメントに仕上がっていた

今シリーズのアニメもプライムビデオではなるべくチェックしているから、
裏側にある作り手の熱意を信じて出来うるだけ多くの作品を堪能しようと思う




ねぇ、何処に流れ着くの? 流浪の月

2022-05-17 19:59:00 | 新作映画
そんなに息苦しい人生を背負った人ばかりじゃない世の中だけど、世間の目を逃れて流れて行く人々もいるのだなぁと、正しく他人事としてラスト二人が合わせた手の温もりを観ていた
冷めて観てはいたけど、冷たく突き放したわけじゃない。文(松坂桃李)と更紗(広瀬すず)の生き様を、こんな風に2時間強の映画というダイジェストで見せてくれたから、間違っているかのしれないけど二人の生き様には感情移入している

自分と同じような環境で生活してきた人にしか分かり合えないのかな。そりゃそうだろう。わたくしもう少しで61年の人生を過ごそうとしているけど、今だって自分以外の人についてほとんど分からないし実を言えばそれほど深く知ろうとも思ってない
物語では文を好きだったそして好きになって欲しかった彼女(多部未華子)が一番普通の感覚を持った人だし、更紗と結婚しようとしていた彼(横浜流星)だって歪んだ部分はあるにせよ、不器用な愛情の表現として共感はできないけど理解はできた

本屋大賞受賞の原作では登場人物それぞれに他人には知り得ない葛藤を抱えているので、人物像の深みということなら映画はちょい薄いと感じてしまった

特異な例ではあるけど同じ男だからということで、文の抱えていた身体的な劣等感と母親の目線に同情してしまうのだった
それ故に大人になった更紗の前で裸になるあのシーンは衝撃的で忘れられない
反面、主人公である更紗の感情はなんだか紋切り型で、説得力がないように感じてしまったのも事実

監督の李相日はこの作品で広瀬すずを大女優にしたかったらしいけど、それに関しては成功とは言えない。前作「怒り」のすずちゃんの方が圧倒的に凄かった。今回引きの演技を求められたこともあって難しかったかな。それでもあのすずちゃんがベッドシーンをするような大人になったんだとそちらには感心した

松坂桃李は凄いの一言。これで演技賞をもらえないのは可哀想なくらいの名演技。横浜流星も屈折したDV男を一生懸命演じていたのでこれからが楽しみ
そして一番推したいのは更紗の子供時代を演じた白鳥玉季だろう。彼女と文の魂が触れ合う同棲生活をもっともっと観ていたかった
子役から大人の女優に羽化しようとする危うげな美貌に将来を期待する




時に科学は冷たい仕打ちをする

2022-05-15 09:19:00 | 歳時記雑感
道志村で行方知れずになっていた少女の死が断定されたという
家族やお友達とはぐれ絶望的な恐怖の中で逝ってしまったのかと思うと遣る瀬無い思いだ

ご家族も帰りを信じてずっと待っていたのだから、心中察して余りある
一縷の望みとはこんな時に使う言葉だと思って見守っていただけに、お悔やみの言葉も空々しくなりそうだ

渓流釣りを趣味にしているから、道志川にもずいぶん通った
不明になったキャンプ場あたりでも20年近く前まではよく遊んでいたので、今回の結末には残念でならない

DNA鑑定なんてできなかった大昔なら、今でも少女の死は確定されずにいたのかな?
ご家族は断片的に見つかる遺留品やお骨を手にしても、僅かな望みをかけて神仏へ祈ることができたんじゃないのかな
科学は時として非情な結論を突き付ける



そう言えば、幼馴染の嫁いだ先が歯医者さんで、1985年8月に起きたジャンボ機墜落の身元判定のため群馬県内の医師は駆り出された。幼馴染のご主人である歯科医師は、真夏の蒸せるような体育館に漂う死の臭いの中、歯型の鑑定をしていると一致した時の科学的な喜びが死を決定づける勧告になることに直結する事になり、肉体的な苦痛より精神的に参っていたと、鑑定を終え自宅に戻るとポツリと言ってたらしい

これからは道志村の少女の御霊が、ご家族のもとで安寧に過ごされますことを祈念します

合掌