さて、プラモ仲間の一部で盛り上がっている吉村昭ですが、その中でも某氏の愛読書である羆嵐を読みました。
これは、すごい!おもしろい!
実際にあった三毛沢羆事件を基に書かれた小説ですが、すごい迫力です。
たった一頭の羆に翻弄される人々を描いています。
どこがすごいかと言って、驚異は一頭の人食い熊だけなのに、山全体が襲ってくるような感覚があることです。
自信満々に銃を持ってやってきた救援隊や警官たちも、いつしか、いつどこから襲ってくるか解らない羆の恐怖にとりつかれていきます。
まさに、出ないことこそが恐怖なのです。
(自衛隊員の某氏が好きだというのがわかります。これって、ゲリラ戦の怖さですよ。)