第100回芥川賞作家の南木佳士は、私にとって、秋が深まってくると読みたくなる作家で、毎年、このころに読んでしまいます。
あとがきに、純文学と大衆文学の区別は明らかに存在すると考えているとあり、これは純文学ではなく、大衆文学として書いたとあります。純文学作家が書いた大衆文学風の作品(例えば、宮本輝のような)が、好みなので、自分にとってとても読みやすく共感しやすい小説でした。
著者が通っていた秋田大学医学部の実習班の四名の学生が主人公となり、医学部生が成長しながら医師になっていく姿が描かれて行きます。ドラマチックな展開はなく、こういうのあるある風なエピソードの連続ですが、本人たちにとっては、それは人生の転機となる大きな出来事なのでしょう。青春期に進む方角が1度変っただけで、壮年期には大きな差になるから当然と言えば当然です。
そんな出来事が淡々とつづられながら、医学部のカリキュラムに沿って、人生が流れていく間隔が、著者の体験からつづられていきます。
そして、卒業後15年、それぞれの道を歩んだ4人の暮らしを描いてラストを迎えます。
作者は大衆文学だと言っていますが、エンターテインメントのようなオーバーな演出や表現が皆無なので、リアルな青春像が身に染みてきました。
>はじめまして。... への返信
丁寧なコメントありがとうございます。
プラモデルは、子供のころからの趣味で、楽しませていただいております。
同じ趣味の人と交流できて幸せです。
まことにありがとうございます。
「今日のひとこと」に興味を惹かれて、ちょこっとおじゃましたんですが、
難しそうな本の写真見てそそくさと退散しちゃってたんですよ。
今初めてプラモデルの作例を見せていただきました。
幅広いジャンルで楽しんでおられる様子に、趣味が合いそうだなと思いまして、
めったに人様のブログにコメントさせていただくことないんですが、
嬉しくてつい……。
あとでまたゆっくりおじゃまして、古い作品も見せていただこうと思います。
おじゃましました。