こんにちは
就活を特集した新聞記事や雑誌が「跋扈」するようになりました。
今週発売の週刊ダイヤモンド『就活の虚実』(2011.2.12号)も
そのうちの一冊でしょう。
特集記事に、こんなタイトルも「跋扈」してました。
↓
『滝行体験から就職予備校まで跋扈する就活関連ビジネス』
↓
「跋扈」ということでインスパイアで書きますね
◆振り仮名をつければ
「跋扈」は『ばっこ』と読み
思うままにのさばる、という意味があります。
この雑誌には振り仮名がついていないので
「跋扈」はビジネスマンでも読みずらいでしょう
学生や就活生は、特に読めないかもしれません
ただし、この言葉が読めなくても、前後の文章から
意味を類推できる能力があればいいかと思います。
『滝行体験から就職予備校まで●●する就活関連ビジネス』
↓
就職関連ビジネスが多くなってきた、ということだな。
それを意味するのが●●という言葉なのか。
◆仕事では、書けなければいけない言葉もある
言葉を扱う出版社やマスコミ志望でなければ
『跋扈』を読めなくても書けなくても特に支障ないでしょう。
ところが仕事の世界では
・読めないといけない
・書けないといけない
言葉もたくさんあります
『挨拶』は普通に「あいさつ」と読める言葉ですが
仕事の取引先や顧客との業務日報などを書く場合
『●●社を訪問して担当の▲▲さんにご挨拶』
と(手書きで)書くことが多くなります。
社会人が嫌でも覚える漢字の代表ですね。
◆仕事では、読めなければいけない言葉もある。
仕事をするときには
読めなければいけない言葉もあります。
ある会社の営業課長は取引先との商談で
『売掛金相殺』という言葉を
何回も読み間違えることがあり得意先から信用をなくしました。
課長は相殺を「そうさつ」だと勝手に思い込んでいました。
ただの勘違い、知らなかったではすまされない。
『売掛金相殺』という内容を正しく理解していれば
そもそも自己流な読み方はできません。
★★
相殺を「そうさつ」と読むレベルの人との取引は信用できない。
きっと『売掛金相殺』(うりかけきんそうさい)の意味も
よく分かっていないのだろう。
★★
この感想は私が実際に得意先から聞いた話です。
実際、課長さんは意味をよく理解していませんでした。
取引に関わるケースで、言葉を知らなかったために
信用をなくすと大変怖いものです。
◆エントリーシートに誤字脱字を跋扈させないよう
エントリーシートに誤字脱字が跋扈(思うままにのさばる)すると
そのまま社会人の基礎能力が疑われることになるようです。
言葉によって取引で信用を失うこともある以上
やはり誤字脱字には一番気をつけたいものです。
※※※
国語教育は文学の鑑賞や批評の真似事とは違う。それはあらゆる教育の基礎であって、すなわち言葉を扱う能力の鍛錬なのだ。
これからの国際社会の激しい生存競争の中で日本人が逞しく生き延びてゆくにはどうしても「知恵」「頭脳」の力にたよるより他ない。殊に自然科学の分野における精妙な技術と奔放な想像力とを以って世界を相手に産業上の勝負をしなければならない時代となる。
その力を人間に授けるのは言葉以外にない。
※※※
小堀桂一郎編著「ゆとり教育が国を滅ぼす」小学館文庫2002年より。
今の就活生は、小堀桂一郎さんたちが警鐘を鳴らした「ゆとり教育」で学んできました。
したがって学んだ教育以上に国語の力を意識して身につけることが、どうしても必要なのかもしれません。
★★★ネガティブな情報の跋扈に踊らされずに★★★
不安心理を売りつけるのがマスコミの常套手段と言われています。
たしかに就活は厳しいのかもしれません。
現実を冷静に認識し、その厳しさを乗り越える
現実的な知恵と工夫も必要でしょう。
私はどちらかといえば
不安に駆られた対処療法で
就活を後ろ向きにこなすのではなく
希望を抱いて人生の難関を突破していく
という就活スタイルをお勧めしたいと思います。
不安よりも希望こそ
長い人生では確実な心の支えです!
★★ではまた★★