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こんにちは
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タイトルを説明しましょう。
“Total sums accord”というのは
英文会計で「合計金額は一致する」という意味です。
貸借対照表(Balance Sheet)の
左右の金額が一致するということですね。
これが就活で試される英語力
などという訳ではありません。
学生時代の経験・能力と資質が企業の採用水準と
“Total sums accord”であれば良いですよね。
そういった意味で
「英語の勉強に象徴される事柄」について書きますね。
◆一夜漬けのきかない学問
※※※
ではその入試科目のうち、どれが大学における修学適性度をよく示すか、と言えば数学と英語がずば抜けているのだ。
なぜかというと、この両科目は絶対に一夜漬けがきかず、長期間にわたる根気のよい準備を必要とするからである。
※※※
平泉渉・渡部昇一「英語教育大論争」文春文庫1995年から
大学入試に英語があるのは『絶対に一夜漬けがきかない科目だから』
ということのようですね。
高校までの学習量と大学入試の合格ラインが
“Total sums accord”ということで結びつくわけです。
◆就活の英語力
企業への応募エントリーも大学受験と同じように
大学時代の勉強の成果が
“Total sums accord”で結びつけばいいですよね。
ところがそれほど簡単ではありません。
同じく「英語教育大論争」から引用しますね。
※※※
たとえば将来、外人とデスカッションをしたとする。こちらがまだ意を尽くさないうちに、相手が自分の意見を出して来たら、「ちょっとまて、ちょっとまて、僕はまだ豚に真珠を投げ終っていないから」と言うのである。
これで議論は確実にこっちのペースになる。
「豚に真珠を投げる」(to cast one's pearls before swine)などという文句が自由に出るような会話ができるようになれば、英語教育としては文句ない
※※※
前掲書より
「豚に真珠を投げる」(to cast one's pearls before swine)というのは、聖書のマタイ伝にある言葉です。このような知識教養をセットで身につけてこそ英語文化圏と対等に渡り合える英語力ということになります。
さあ、TOEIC点数がいかに高得点でも大丈夫かな?
教養は問題集だけやっても身につきません。
大学時代の「学びの広さ」が問われてくることになります。
大手企業のグローバル採用担当者も
こういうレベルの人材は別枠で採用するものだろうと思われます。
◆日本人は、ひとつの自信を
英語力というのは、決してTOEIC点数だけではない
ということを理解して、なお次の話も覚えておこう。
※※※
アメリカ人は、イギリス人がcollegeという語を発音する際には、果してcollegeなのか、cottageなのか、場合によってはcourageなのかを、前後の関係から判断しなければならないと言っている。
日本人が英語を勉強するのは大事だが、完全でないことをくよくよ悩むことはない。私たちは、日本人の英語が完全であるなどとは期待しない。誰しも外国語において完全ではありえない。
そもそも、自国語においてさえも、多くの人は完全ではないのである。
※※※
トレバー・レゲット「紳士道と武士道」サイマル出版会1973年から
★★★advice★★★
学生時代の経験・能力と資質が
自分の希望する企業の採用水準と
“Total sums accord”であれば良いです。
自分の資質が貸借対照表(Balance Sheet)で
希望する企業と釣り合いが取れているかどうか。
これが就活で求められてくる一番の「英語力」かと思うよ。
英語を学習する態度から、もう一度自己分析をしていこう。
ではよい連休を
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