フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

勝手にしやがれ

2014-11-29 06:36:13 | Weblog
モンパルナスのこの通りでゴダールがあの「勝手にしやがれ」を撮ったんだ。と映画に魅了されて今では芸術映画の映画館をやっているおっさんが眼を細めながらまるで宝物でも見るようにモンパルナスの裏通りに立つ。そこに映画「勝手にしやがれ」のラストシーンが被さっていく。いつ見てもこの映画はいいな。この通りを走るベルモンドー。その背中に向けて銃を放つ刑事。倒れるベルモンドー。頭の上に刑事の足。走りよるジーンセバーグ。顔ズームアップ。パトリシアだったかな。ニューヨークトリビューンの記者という役どころ。そしてベルモンドーがミシェルってチンピラ役だったね。「この通りのそこで走って倒れたんだ」とまた画面がおっさんにかえっていく。当時が蘇えっているのかおっさんの顔が若返っていく。僕も若いベルモンドーを見て若返って行く。いいなそんな通りが変わらず残っている街なんて。あの頃のフランス映画 面白かったな。いまの映画と面白さの質が違うんだよ。というしかないんだけど。今の映画よりずっと面白かったし映画らしかった。
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