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フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

キスとおじぎ

2015-08-12 07:26:24 | Weblog
昨夜「サムライの娘」という本をアメリカで出版しベストセラーとなった越後長岡藩の家老の娘「杉本エツ子」の人生をドキュメントとドラマタッチでBS1でやっているのを見ました。長岡藩は官軍に攻められて陥落。エツ子は武士の誇りとを捨ててはいけないと言う母に厳しく育てられます。そして親が決めたと言う婚約者のいるアメリカへ単身で行くのです。見たこともない夫の元へたった一人でシンシナティへ。明治初期のことでした。そこの家で出会ったフローレンス女史と生涯の友達となり日本とアメリカの架け橋となる人生を歩み始めるのですがこの頃の日本人の誇りというのが眩しいくらい美しい。夫はシンシナティで雑貨商を営むんですが日米決戦の日が近くなってきたことにより商売は傾き倒産。心身の疲労のため急死。フローレンスとエツ子は二人の子供を連れて帰国。そして再びニューヨークへ。「ここはニューヨーク。才能溢れる人がいっぱい。エツ子は自分のことを書きなさい。あなたの人生インタレスティング」とフローレンスに言われて言わば共著みたいな形でエツ子は「サムライの娘」という自分の反省とアメリカで日本人から見た出来事などを書き綴る。それが作家で出版も手がけるナントカさんに認められて出版。すぐに増刷というベストセラーに。戦時下での日本語版『サムライの娘』の出版。彼女がこだわったのが美しい日本語。それが日本人の誇り。サムライの誇り。ということ。その中でアメリカ人からの質問。日本人はたとへ夫でもキスをしないというのはほんとうですか分かれるとき駆け寄ってキスをしないのですか。「いってらっしゃいとおじぎをします」あなたが日本をでるときあなたのお母様はあなたにキスをしないのですか。「お辞儀をして『お気をつけて』と言ってくれました」キスとおじぎが同様とはじめてしりました。日本人はハグよりおじぎなのですね。150センチに満たない日本の女子に戦後わざわざ多くのアメリカ人が会いに押しかけ「あなたの『サムライの娘』読みました。これをもっと多くのアメリカ人が読んでいれば日本とアメリカは戦争しなかったでしょう。と言ったとか
エツ子も「戦争の原因をもっと詳しくしらべていれば戦争はなかったでしょう」と述べている。戦争の原因といった人は初めてじゃないかな。事象面ばかり捉えてアーダコーダというけど。やはり誇りある人は物事に対する考え方が違うんだねと感心しきりのテレビでした。彼女が生きていれば今の誇りなき日本の姿を見てなんと言うのでしょうかね。おじぎすら忘れかけている現状。あらためて「誇り」というものの大事さを考えさせられた日本人もアメリカ人も情ということにおいては変わらない同じ人間ですというエツ子の言葉どう汲み取りどう活かせますか。サムライって偉かったのですね。
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