みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

春の灯、伎芸天、嬰など

2008年05月23日 | 俳句・短歌
なかなかブログに書けないけど、俳句の鑑賞は、ぼちぼち続いているのでした。少し前のNHK俳句より。


春灯の影置き給ふ伎芸天
(鳥栖市 野田たけし)

これからの夢語り合う春灯(はるともし)
(千葉市 宇田川敏二)

春の灯や ねむれる嬰(やや)のさくらいろ
(詠み人知らず)

伎芸天の句・・・秋篠寺の伎芸天ですね。容姿端麗、器楽の技芸が群を抜いていたとのこと。静かなお堂の中に、静やかに浮かび上がる女神像。なんて素敵なんだろう。女神様のご加護がありますように。

春灯(はるともし)の句・・・「はるともし」と読ませるところが、なんだか新鮮。若者の生き生きとした感じが出てる。

嬰の句・・・嬰児という言葉もあるぐらいなので、確かに「やや」ですね。春の灯、赤ちゃん、さくらいろ、あと、嬰の字には、貝殻の首飾りの女の子のイメージもあり、なんとも心が和む取り合わせではないか。

ちなみに、音楽の世界で半音高いという意味で使われる「嬰」、起源は中国、雅楽にあるんですね。少し賢くなった。
コメント (2)
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