昨日の雨は薬雨といって、冬眠する生き物が水分を摂取するための恵みの雨というらしい。古の人の万物に思いをはせた命名の姿がしのばれる。一夜明け冬にこんな日和はそんなにはないだろうと思わせる気持ち良い青空、何もかもが清々しくなる。
近くの小学校の校庭、子どもイチョウの木の根回りが黄色の葉で飾られている。青い空に伸びた小枝に残っている葉も間もまなく散るだろう。並んでいるスズカケの木も大きな葉を散らし始めた。木々は冬に向かって準備をしている。
今、世界中が大雪に大雨、竜巻や高潮など地球温暖化が原因といわれる異常気象で、生活の仕方を大きく問われている。変えなければならないかもしれない。このままでは日本特有の四季もいつかは消える感じがする昨今、日本の暦に残された季節の含蓄ある数々の言葉を考えて見たい。
校庭の黄葉を見ながら、まだ律義に四季を伝えてくれる自然を大切にして守り通さねばとシャッターを押す。