スーパーのあるコーナーで一瞬「えっ」と思ったのは、並んでいる商品が新刊書に見えた。そんなことはないと見直す。それは何十種類ものレトルトカレーで「全国ご当地カレー」のコーナーになっている。
そういえば、大塚食品から世界初の市販用レトルトカレー「ボンカレー」が発売されて50年になり、それを記念する品が発売されたという記事を読んだ。それが本棚のようなカレー棚に並んでいる。ケースは、女優松山容子がカレーをもって微笑む姿は昔と変わらない。50という金文字が月日を感じさせる。
三交替勤務で夜勤は23時から翌朝7時まで。睡眠と夜食には気を使った。夜食準備の無いとき助けてくれたのが「福島ラーメン」。詳しいことは忘れたが、交替勤務を始めてまもなくの頃だったから昭和35年ころに登場した棒状のラーメン。熱湯で柔らかくして即食べれ、特に寒い冬場は現場で重宝した。ボンカレーはそれから8年くらい経っていた。
配送弁当のご飯にボンカレーを温めて掛け、ちょっと豪華な夕食弁当にしたことを思い出す。次々と登場するラーメンは職場の親睦会で買い置きもしたが、やがて非常食的存在に代わり、続かなかった。そんなことを思い出だしながら、棚に並んだカレーケースを見ると、その種類と美味そうなキャッツフレーズに購入時迷いそうだが簡便な時代になったものだと思う。