空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

韓国経済記事メモ:造船復調傾向の話と、日本側からの提訴の話

2018-11-06 18:46:10 | Weblog
 続けて読むと多少味わいがある:

中央日報 韓経:韓国造船業に解氷期?…船舶価格・運賃上昇、発注も増加 2018年10月19日09時15分

造船業の景気を表す3大指標、新造船価(新しく建造する船舶価格)、海運会社の運賃、船舶発注量が同時に上昇している。造船会社の収益性を左右する新造船価が3年ぶりの最高水準となった中、韓国造船会社は今年の受注実績でも7年ぶりに中国を抑えて世界トップを取り戻す見通しだ

海運会社の運賃上昇→船舶発注量の増加→新造船価の上昇という好循環構造が形成されれば、造船業況の回復ペースはさらに速まるという分析が出ている。しかし米中貿易紛争による貿易量減少が懸念されるほか、厚板など原材料価格の上昇、不安定な労使関係などは不安要因に挙げられる

 とまあ、世界経済の大きな文脈における懸念点はあげるものの、経済回復の好情報であるという扱い。

3大指標の改善にもかかわらず、造船業の回復を楽観するのは早いという指摘もある。今年1-9月の世界の船舶発注量は2114万CGTと前年同期(1873万CGT)比10%以上増えたが、2013年(4100万CGT)と比較すると半分ほどにすぎない。2016-17年の受注急減の影響で今年は造船会社の仕事が減り、中小部品・資機材会社の倒産・廃業も相次いでいる。船舶の大型化で城東造船海洋、STX造船海洋など中小型造船会社は依然として受注できず苦しんでいる

 とあり、懸念点はさらに挙げられる。要はこの好景気の端緒と見える情報は、なお以前のような繁栄を予告するものとは思いがたく、かつ現在も「裾野」の広がりに乏しい―と。

中央日報 韓国造船業、7-9月期も低調な実績 2018年11月01日09時58分

韓国造船業界が今年7-9月期にも低調な成績表を受けた。サムスン重工業は赤字幅が拡大し、4期連続の赤字となった。現代重工業は黒字に転換したが、一時的な現象という分析だ。希望も見える。今年に入って造船の受注が大幅に増えているからだ。受注の成果が1、2年後に表れる点を勘案すると、来年下半期以降に造船業にも光が射す可能性が高い

 もういちど、「来年下半期以降に造船業にも光が射す可能性が高い」。希望の光はほら、すぐそこだ―というわけなのだ:「幸い、今年に入って造船業界の受注成果は例年と比較して確実に改善している。世界船舶の発注量が回復する中、韓国造船会社の受注シェアは45%を占めている。こうした傾向が続けば2011年に中国に奪われた受注1位を今年は奪還する見通しだ

 さらに

中央日報 中国おさえて船舶受注1位に…韓国造船業、6年ぶりに復活 2018年11月02日14時36分

釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶南(キョンナム)など韓国東南圏の造船業の生産が、来年には6年ぶりにプラス成長に転じることが明らかになった。昨年に続き、今年も世界船舶受注量の増加が続き、造船業況の回復に対する期待が高まっているということだ。BNK金融経営研究所東南圏研究センターが「造船産業動向および展望」を調査した結果だ

「来年は勝つる!」と希望のカネを打ち鳴らし、カネのまわりを良くしよう!という積極的な記事だが、そこで

読売新聞 「韓国はルール違反」巨額公的支援受け大量受注 2018年11月06日 11時54分

日本政府は6日、韓国政府が巨額の公的資金で自国の造船業を支援していることは国際的な貿易ルールに違反しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を固めた。まず、韓国との2国間協議に入り、決裂した場合は、WTOに紛争処理を扱う小委員会(パネル)の設置を求める

2008年のリーマン・ショック後、世界的に「船余り」が深刻化し、日本の造船各社は新造船の受注に苦戦している。一方、韓国は15年以降、経営危機に陥った大手の「大宇造船海洋」に対し、計約1兆2000億円の公的支援を実施。同社は低価格で大量受注しており、世界的な船価低迷につながっていると指摘されている

 …多少の味わいがある。
 日本側としては「いい加減にしろよコラ」と言いたいものと思われ、この点、私も野放図な要求を重ねてきた者たちの世話をし続けてきた立場から日本政府の方針に同情的である。

 うんまあ

聯合ニュース 日本議員団「受け入れられない」 韓国野党代表「我々は被害者」=徴用判決で 2018/11/05 20:36

金氏は「韓国の国民の立場からはわれわれは常に歴史問題で被害者だった」として、「法的な問題に関連しても反論があると思うが、韓国人の基本的な情緒は日本がわれわれに被害を与えたという点であることを勘案し、両国関係の発展をその上で新しくつくっていくことを望んでいる」と表明。「日本がわれわれに与えた被害に対する韓国国民の感情が依然高い状態で、この会合は次世代指導者の交流のためのものであり、未来志向の発言が出ることを望む」と述べた

 いやあの、ここ数十年積み上げてきた”未来志向”の作業の結構な部分をさくっとぶん投げてきたのはそっちですからね? がっつり殴ってから、”君たちは加害者なのだから相応の反省をすべきだ”といわれましても、あの、という。

孫氏は「韓国と日本が賠償問題を合理的に解決するよう取り組むべきで、政治的な対決関係に発展させるのは適切ではない」として、「塩崎団長の発言は残念だ」と述べた。その上で、「韓日間で良いものはさらに発展させ、望ましくなかった歴史に対し謝罪すべきことは謝罪し、賠償すべきことは賠償しながら未来に向けていかなければならない」として、「日本政府や日本の政治も韓日関係の発展のため、肯定的な側面をみてほしい」と述べた

 せやからここ数十年(ry

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