Galkayo事情

　ソマリア暫定政府首相Abdiweli Mohamed Ali Gasは一週間のプントランド訪問からモガディシュに帰着―

Garowe Online　Somalia PM visits Galkayo, returns to Mogadishu　Sep 1, 2011 - 7:14:03 AM

　9月1日の記事。首相は4日にわたってGaroweで過ごし，Farole大統領と協同協定に署名。南下してBurtinle町でイードの祭りに参加，その後，火曜日にはGalkayoを訪問。これはMudugの主都。

　Galkayoでは，首相は国内避難民キャンプを訪問したり空港を訪問したり―その間の治安維持・護衛にはプントランド軍があたった。同伴したプントランド高官は治安相Khalif Isse Mudan将軍，保健相Ali Abdullahi Warsame博士，労働相Abdiweli Hersi Indhoguran氏および副内相Ali Yusuf Ali Hosh氏。

　Burtinleのみならず，Galkayoでも首相は地元指導者たちと会合。氏族間闘争の問題や国内避難民についてはGalmudug当局と会談。
　一連の行動は，1月以来少々気まずい暫定政府―Puntland政府間の関係改善への試みの模様。

　そんな平和への動きの背後では暴力騒擾が例によってあり―

Garowe Online　Somalia: Puntland forces kill 'over 20 Al Shabaab militants' in Galkayo　Sep 2, 2011 - 2:40:39 AM

　プントランド政府軍とアルシャバブがGalkayoで衝突，アルシャバブ兵20名以上を殺害したと副治安相Abdi-Jamal Osman Mohamed氏が木曜，記者会見で誇る。

　独立情報源が言うところでは，木曜から金曜にかけてさらに戦闘があり，双方に50名以上の負傷者を発生させた由。少なくとも4名のプントランド兵が死亡，10名以上が負傷したと軍が認める。GalmudugのBarahleyの医療関係者が言うところでは，15名以上のアルシャバブ兵が負傷し治療を受けたという。

　―医は仁術とはいえ，Ganlumudgの病院がアルシャバブ兵を治療したことには，問題とみられうるものではある。


Garowe Online　Somalia: Puntland blames Al Shabaab terror group for Galkayo violence　Sep 3, 2011 - 12:43:44 AM

　プントランド政府としては，この二日に亙る戦闘の責をアルシャバブに負わせる。土曜昼には収まっていたが，しかし住民たちはプントランド軍Galkayoでさらなる「反テロ活動」を行い，暴力騒擾が再開しないかと恐れている模様。


　少なくとも60名が死亡したという―うち40名はアルシャバブ兵，8名はプントランド兵という。なお75名の負傷者の多くが巻き添えの民間人という。

　プントランド軍側としては，この金曜の戦闘で名のあるアルシャバブ構成員5名（プレスリリースには4名とする）を殺害しおおせたという。「戦闘員はソマリアの全氏族に出身を持つ」と治安側は言う。


　―この点では，近代国家好みの「国民」を形成しようとしているとか，理論的には言えるのかもしれない。そこまで高尚なことは考えず，記事の示唆するよう，単にソマリアの全体的破滅を結果するだけの行動なんだろうが。なおアルシャバブ側からは22名の捕虜が出たとのこと。

　さらに，プントランドの声明はGalmudug当局指導者Mohamed Ahmed Alim氏を非難する。というのも，彼はBBCとのインタビューにあたって，Galmudugで行われているのは氏族闘争だと主張したのだというのだ。ええとそれとなんで君，暗殺行為とかを公然と非難しないんだろうね？と，割と直接的に非難する（プレスリリース）。

　プントランド当局としては，Galmudugの戦闘は氏族間闘争ではないとする。ここ数年，ずっと爆弾・暗殺騒ぎで動揺させられてきたプントランドは，やはり主敵はアルシャバブと理解するのだろうし―まあそれが実情に合っているかと。