空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

(台風前夜)

2014-10-13 09:05:10 | Weblog
 台風等による休校・休講措置とは、学生の安全確保のために行う。しかし、「15回講義を行え」という要請がこの、「学生の安全を確保する」というより上位にあるべき件への判断を微妙に狂わせているような台風前夜である、という旨のtweetをとある同業者がしておった。

 それは同感なのであるが、さてなぜにそのような無駄とも思える指令を、おそらく文科省だろう、が出したものか。

 それはおそらく、講義回数は弾力的に運用してよいという暗黙の了解項目を濫用する者があまりに目に余ったからではないのか。

 伝説的な先生は過去に多数おり、例えばとある先生は15回あるべき講義を「今年はできそうです!」といって始めて4回で終了したとか。

 なんでそれが許されたかといえば、ひとつは、それなりの業績を挙げたからではあろう。大体、なんで4回で終わっちゃうかといえば、そこで全精力を使い果たすからだろう。

 でまあ、業績が上がれば、学会出張やらで国内外をやたら(他人の金…財団さんや科研費や寄付金で)旅行することになる。行った先で発表し、各地の研究者と情報交換し、帰ってきて論文を書き、学生にいろいろ情報提供して今後の作戦を練り…まあ結局、これで学生指導もすることになる。この場合、日常生活がそのまま学生指導になったりする。

 で、それを脇でみていて、『うらやましい!』とか思う人がいるわけだ。で、自分も、同じ先生であるからには、同じような行動様式が認められるという風に思うのだろう、それで15時には帰っちゃったり、16時以降は勤務したくないとかごねたり、休講して遊びに行ったり…それなら、研究室に帰ってきて学生にいえる話は映画の感想程度しかない。これでは学生への教育にならない。

 まあそんな人が目立ちすぎたんじゃないのかな、と、最近「悪化した」あとしか知らない世代はちょっと思ったりする。



 …実際、悪化しているらしいことはわかるんですけどね。しかしこれは変化の一局面であるはずで、その一面として、我々みたいな弱少小規模校でも、焼け石に水でもいいから科研費の間接経費が欲しいとなると、私みたいな研究者属性もってるひとがそれなりに重宝されるようになってきたりもする。

 なお悲しいことに私みたいな若造に『外部研究費をとるコツは?』と聞くおじ様がいたり。いや、聞くだけ上等だけど。
 いやもう、直接旧帝とかの大大学の先生と戦うなんて無理無駄無謀なので、本務校の特色を活かしつつ、学会の動向を見てうまく自分がやりたいと思えることを見つけて…くらいしか。
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2 コメント

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Unknown ()
2014-10-13 09:35:15
「なんでそんなに海外に行くの?」
⇒研究上の必要があるからです
「なんでそんなにいけるの?」
⇒業績挙げてるから外部資金が流れ込みやすいからです
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Unknown ()
2014-10-13 09:37:25
なおものっそ急速に昇進しちゃう人が出るらしいですわよ奥様。何人、追い抜いちゃうのかしらね。そういうあたりに、上層部の意志が読み取れると思われるのですが。
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