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てらまち・ねっと



 5月1日の中日新聞の社会面トップはフェロシルト問題。
 それも、瀬戸市の撤去との関連。
瀬戸市のデジタルリサーチパーク構想(下記に説明)の予定地が全国最大のフェロシルトの不法投棄地で、市も困惑、ということ。 先日瀬戸市が立ち上げた処分の検討の委員会 も実はこれが背景のよう。
 構想を実現するために、フェロシルト問題を早く決着させたい、ということらしい。
 記事がインターネットに出ていないようなので、詳しくは紙面をご覧ください。

5月1日中日新聞
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


 市や学者の思う現地処分の一つの案はコンクリートのボックスに現地でフェロシルトを掘削し放り込んでそのまま置くというものだそうです。文字通り、現場で封じ込めを「処分」というのであって、廃棄物に要求されている「処理」や「常時監視」はない。
 いくら急ぐからといって、そんなことが許されるなら、日本中の廃棄物は、封じ込め処分にすればいい、というのと同義。廃棄物処理費の激減で日本の企業の生産は低コストになり経済発展間違いなし、ということでしょうか。

 一つ気になるのは、今回のこの場所のフェロシルト投棄地のほとんどすべてが、「名鉄」の土地であって、土採りをして利用した跡の穴の埋め戻しにフェロシルトが使われていること。一般住民の土地ではないこと。
 市は、構想実現のためにこれら土地も含めた一帯を買い上げる将来見込みも。
 東海地区では、中部電力と名古屋鉄道の悪口は書けないと、ずっと前からいろんな新聞記者に聞いています。もっとも、最近では、原発問題でも中日でさえ批判が書けるようになって来ました。
 今回の中日の記事の意図は紙面からは不明・・

 先日、NHKは、岐阜市の全国最大級の不法投棄の後処理のことで、東海・北陸地区の番組を流していました。
 現状で環境基準(飲料水基準に等しい)を越える排水の溶出物や濃度が検出されていることに関して、岐阜市は「現地は一般の土地でなく、『施設』なのだから、(それより緩い)排水基準を守ればよい。環境基準は努力規定で義務ではない」との旨。
 スタジオに呼ばれた環境問題の専門家は、その姿勢に、他にそんな例は無いとし、岐阜市の一部を現場に残す処分方法には現場に管理型処分場を造るようなものと強い疑問を呈していました。
 岐阜市は今後10年ほどで、約180億円とみられる額の税金を用いて、この撤去に対処することになります。
 不法投棄を黙認してきた行政のツケは大きく跳ね返っています。
   環境基準   別表1 人の健康の保護に関する環境基準

   施設などの排水基準
NHKの番組から(岐阜市の対処方針)
(左の図) コンクリートと土砂は、現場に残置して
(右の図) 混合物は分別してから→それぞれ「焼却」「リサイクル」「現場に埋め戻し」する
 


  なお、瀬戸市の デジタルリサーチパーク構想 の概要です。

「創出・共同・再生」みんなでつくる瀬戸デジタルリサーチパーク

 《創出》 地区全体が、緑ゆたかで親しみやすく、広い地域の人々が訪れてみたくなるような場になり、時代の先端を開く研究所が立地し、新たな産業も創出される。そうした憩いの場と先端的な研究の場が調和する21世紀の出会いと創造の拠点づくりを目指します。
 《共同》 市内における新しい産業育成の場、研究開発の拠点をつくることを目的とし、IT(情報技術)や映像などの先端技術を学び体験できるデジタルリサーチパークセンターを核に、これらの分野にかかわる大学や研究所を誘致することを目指します。
 《再生》 土採りが行われてきたこの地区全体に緑を再生するなかで優れた公園づくりを進めます。

整備の方向
■21世紀の情報化社会の先べんをつけます
 ○デジタル放送の需要拡大
 ○通信と放送の融合
 ○双方向性の活用
■新しい地域社会を築きます
 ○自然の回復や自然共生型の地域づくり
 ○コミュニケーションが盛んでふれあいと暖かみがある地域社会
 ○子どもの教育や生涯学習の新たな展開
■雇用の拡大や新しい産業を創出します
 ○情報化に迅速に対応する企業活動の振興
 ○起業の風土の育成とそのための情報環境づくり
 ○世界に通用する企業の誘致
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「デジタルリサーチパーク整備に向けた市の素案について」とのカラー資料や関連情報へのリンクもあり。


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