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てらまち・ねっと



 もみ播きから一週間、今朝、初めて陽光を浴びました。

(写真はクリックで拡大。どの写真も右下あたりのクリックでさらに拡大)


 無農薬の有機栽培で、野菜や稲作りを続け20数年になります。
 当初は昔ながら水田苗代での育苗を古老に教えていただいて、手植えの田植えをしていました。そのころ、周囲は機械植えばかり。ここでも、変わりものと見られたことでしょう。
 その後、友人ら4人と共同で紙マルチ田植え機を購入して、箱苗を田植えしています。
 もちろん、今でも、一部は手植えもやっています。
 除草剤も他の農薬も使いません。
 この紙マルチ栽培で、除草の手間が不要となり、楽な米作りになりました。
栽培品種は、岐阜県では寿司米として評され、硬質米の『初霜(ハツシモ)』。味は"自慢"できます。

 昨年の2005年版は 「5月11日 稲作りは、もみ播きして、箱苗づくり」   「5月25日 稲作り。箱苗づくりは陸苗で。たん水育苗(プール育苗)で丈夫に」
 この春、3月から4月、この上記の記録にも結構アクセスがありました。
 今は多くの地域のもみ播き作業が済んでいるから、今日の記録は来年用かな(笑)


●(昨年と同じ5月1日)  もみ種の塩水選

 通常は、4月末頃に「もみ(籾)」を水に浸けます。
 風呂とか温水に何日か、という人もいますが、私は、「塩水選」だけ。
 水に食塩を入れて、過飽和=もう解けない=塩が解けずに残っている状態の塩水をつくります。そこに、籾をどさっと入れます。すぐに浮く籾は、捨てます。
それでも、塩水の中で、半立ちになっている籾は、すっかり沈みきっている籾より軽い。そこで、この軽い方は予備とします。沈んだ方だけを、別のネットに入れます。これで、相当程度、病気や不良種子が除かれます。

●もみの催芽処理・水に浸す
 

 この選別した籾を、本命も予備も一緒に、発芽を促すために水に浸けます。冷水で長期間水に浸けた方がよい、といいます。暖かい水で、催芽させては病気のもと。ばか苗(田植えまでの間に異常に徒長=伸びる苗)が多発して困ったもの。温かい水は良くない。
 私は、例年、この地区の一番奥の谷水で池を造っている人に頼んで場所を借りて、一週間以上、流水に浸け置きして、芽だししていました。
 今年は、違う方法はないかと、思案。
 畑にある自家製の井戸に浸けてみることにしました。井戸は、直径1m長さ1mほどのコンクリート製の不要のヒューム管を縦に4本積み、その周囲にも8本ほどのヒューム管を横に並べて地中に空洞のスペースを作り、ガラガラの石でまわりを埋めています。つまり、このポンプの地下が水タンクにしてあるわけです。年中低温の水がたっぷりと溜まっています。
 この水面から1mほどの水深のところ、ヒモで吊るしておきました。

●(昨年より1日早い5月8日)  もみの催芽処理・もみ播き・播いて平らに置く

 もみ播きの朝に、井戸から出します。7日間、水に浸けても、はと胸状態(みもの角が膨らんで、芽が少し出かかった状態)になっていません。水温が低いので、もっと長期間浸した方がよかったようです。
 箱苗づくりに切り替えた最初の頃、軒先の暖かいところに置いたら、2日くらいで芽が出始めましたが、ばか苗(田植えまでの間に異常に徒長=伸びる苗)が多発して困りました。温かい水は良くない。


 ブルーシートを二重にして敷き、土をいれた育苗箱を並べ、たっぷりと潅水します。
 このときの水だけで、発芽します。水は外にぬけてシート内にたまらなくするために、シートの角は、低くしておきます。


  

 もみを播く。手植えのころは、「一箱に1合」以下でしたが、機械植えにしてからは、(紙マルチ栽培では水田に入って補植するということができないから)欠株を防ぐため「一箱に1合強」にしました。普通栽培は「一箱に2合」播き。
 播いたら、もみを落ち着かせるために、さっと潅水。

  

 商品名「まきっこ」。これでもみ播きする用途ですが、私は、手で播きます。土を被覆するときにだけ、使っています。1.5往復ピッタリで、均平に覆土できます。
 この覆土には水をかけません。かつて、初めて箱苗を作ったとき、陸苗栽培(たん水でなく、土の上で苗を育てる)をして、「乾いては発芽しないだろう」と上からたっぷり潅水しました。そしたら、表土が乾いてカチンカチンにかたまり、発芽した芽の上にコンクリートのような堅い蓋になってしまい、困ってしまったことがあります。

 順次、播いていきます。


  

 播き終わり、覆土も完了。新聞紙を1枚をベタに広げてから、シルバーポリを2重程度にかぶせます。
 風で飛ばないよう、適当に押さえの物を置いておく。
 このまま、4日から5日位、放置しておきます。
 雨が降って水が滞水しないよう、シートの端は、倒しておくことに注意します。

● チラッとのぞきました
 5月11日

 5月12日

 5月13日

 5月14日

 今朝、5月15日

● 被覆をはずして、太陽に当てる
 

 雀やカラス、ネコなどを避けるために、キュウリ・ネットをふわっとかけます。
 通常、この時期では発芽に不揃いがあるので、まだ、水はいれません。雨が降っても、たまらないよう、シートの端はあけてあります。すぐに水を張ると、不揃いがいっそう拡大します。水やりもしません。
 なお、生育の程度からすれば、昨日がはずし時。しかし、昨日は、名古屋だったので、仕方なし。
 また、1~2cmに伸びた新芽が白と緑のムラに見えるのは、木蓮の樹の葉の影と光の関係です。

 今回、昼には土が白くなってきたので、しばらく(2時間ほど)、たん水しました。


 数日したら、「たん水育苗」にします。
 陸苗づくりで、水を張らずに、乾いたら上から潅水する、というやり方だと、苗が徒長するといいます。この場合に、日中にホウキの先などで葉先をなでてやるだけで、ある程度は徒長がセーブされるという人もいます。野菜も稲も苗作りがその後を決めます。ガッチリ育苗はやはり、たん水育苗。それに、晴れが続いても、水やりの心配もないし、やっぱり省力型。

 井戸に置くと何日くらいで播きごろになるか、来年以降の参考のため、余った種もみを、再度吊るしておきました。
 もう少しで播き頃の感じ。
 ということは、半月以上は井戸水につけておいて良さそう。


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