私が浅野史郎さんは「やる気でいる」と思う根拠のひとつは次の記事だ。
2月9日付けの中日新聞夕刊。
記事は、当然、新聞社からの取材に応じたインタビュー。
何がかというと、浅野さんの顔写真。
通常の顔写真は、それほどポーズはとらないし、インタビューの場合、せいぜい動線のある写真でいく程度。
指を、視ている人の方を向けてシュッとさす、手のひらをサッと出す・・・これらは選挙用のポスターの一つのパターンだ。
「私とあなた」「私はあなたに・・」「私からあなたに・・」 ・・・
こういう写真を撮る時、カメラマンは、手や指だけでなく、そこにいる人に呼びかける言葉も出してポーズをとって、という。
ぴったり、決まったこの新聞の写真。
私が、浅野史郎さんに秘めた想いのあることを感じた理由の一つだ。
2月9日の新聞ということは、その数日前からせいぜい1~2週間前の取材であろうし・・・
ところで、25日の日曜日の東京での集会。
次の月曜日、朝は一社のテレビに映っているの見た。昼に、名古屋で新幹線を降りたら、あるテレビのディレクターから、「てらまちさん、テレビでみました。どういうこと?」って問い合わせ。
そのあと、名古屋駅裏の喫茶で、某新聞の東海地区の地方選特集のキャップの取材。
名古屋駅近くのコインパーキングに置いていった車で帰りかけたら、他の新聞の記者から、「昨夜のこと、昼にテレビで見ました。こちらに関係あれば、書かなきゃ」と携帯。事情は説明した。
今日水曜日の夕方は、近いうちに表に出るであろうある件の弁護団会議。
その前には、今月2月配達分のお米を倉庫から出してこないと・・・
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(一部を引用しますので、詳しくは記事全文を読んでください)
● あの人に迫る 浅野史郎(元宮城県知事・慶応大教授) トップの資質は選挙で試される
宮城県知事を3期12年務めた浅野史郎さん(59)は現在は慶応大教授として教壇に立つ。「不出馬表明」で周囲を驚かし、政治の第一線から身を引いてから1年余。改革派知事と呼ばれた浅野さんは「選挙がすべてを物語る」と言う。その意味を今春の首長選挙に臨むすべての候補者はかみしめる必要がある。
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「選挙がすべてを物語る」とはどういう意味ですか。
僕なりにつかんだ選挙の定義は、「選挙の在りようが、その後の4年間の知事のありさまを決定づける」ということ。それは良くも悪くもなんです。いい知事になるためには、いい選挙をしなくてはいけない、いい選挙とは一人ひとりが主役の選挙のこと。単に有権社会通念が投票に行くだけでなく、何らかの形で主体的に選挙にかかわり、関心を持つ選挙のことです。
改革派知事とも呼ばれた僕が、改革派知事の定義は選挙を改革するということ。旧態依然の選挙、いわゆる丸投げ選挙で生まれる知事は、改革派たることはできない。選挙は後の政治姿勢にも影響を与える。重要案件の決断を迫られるときに、目をつぶると支援者の群像が頭に浮かんでくる。いい選挙は勇気も与えてくれる。それが僕にとってのいい選挙です。
知事として大切な資質はなんでしょうか。
知事をやっていると年に数回、大変な厳しい決断を迫られるときがある。進むも地獄、引くも地獄みたいな。その時は自分の頭で考え、決断しなくてはいけない。決めたことを組織に徹底させなくてはいけない。これがトップとしての資質です。そして、選挙は候補者にそういう資質があるか見極める場です。どうやって戦い、お金を集めるか、どういう政策を出すか、こうした大事なことは、候補者自身が考えて、選挙に携わる末端の人まで徹底させなくてはいけない。
「選挙の経験がないから」というのは言い訳です。選挙ときに現れる資質。それが知事としての資質なんです。「その人の在りようを知りたければ、選挙を見ろ」ということ。これは僕の体験的な選挙論です。
その知事の仕事とはどういうものですか。
政治家でもあるが、行政のエキスパートでもあるので、最低限の行政についての知識と経験が必要です。二面性があるのも知事です。一つは行政のトップ、もう一つは選挙で選ばれて県民から送り込まれた存在。通常それは一致しているが、不祥事が起きたときには、行政のトップとしては組織を守ろうとする。でも、県民から送り込まれた存在としての知事は、組織と対立するんです。
こういう二面性があるからこそ、組織の恥部にもメスを入れることができるんです。ここが会社の社長と違う点だと思う。組織から一歩はなれたところから眺めて、場合によっては厳しい対決をしなくてはいけない立場にいるのが知事。そして、不祥事のときには、副知事以下に相談してはいけない。副知事に相談すれば「お任せください。わたしたちがちゃんとやります」となる。相談する段階で逃げに走っているんです。だから、不祥事のとき、僕は「副知事に相談しない」と決めたんです。
・・・・・・・・・(略)・・・・・・・
地方自治で地方議会が果たす役割は何でしょうか。
今後の課題は、地方議会の在り方でしょうね。政治に対する関心の入り口は地方自治です。地方自治は民主主義の学校と言われる。だとすれば、学校である地方自治に入学してしっかり勉強しなくてはいけない。しかし、地方自治のプレーヤーとして、役割を果たしていないのが地方議会。市長や町長が出してきた予算案についてチェックし意見するのが地方議会の役割なんです。ところがそんなことをしている地方議会はほとんどない。
地方議会がやるべきことは二つある。一つは三位一体改革を命がけでやること。知事会だけにやらせるなと言いたい。知事会なんて47人しかいない。地方議員は改革の本質を理解して、地方分権論議の中でプレーヤーとしてやってほしい。もう一つは、立法機関として議員提案の条例を出して、成立させること。
地方自治体には自由を与えるべきです。その自由の中には失敗する自由も含まれている。失敗しないためには、国にお願いするのではなく、住民自身が地域を作り上げていかなくてはいけない。
(2007.2.9中日新聞夕刊)
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