tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

東京ウェーデルン(10)

2007-03-04 20:07:26 | プチ放浪 山道編
最初に会った2人があまりにも香ばしすぎる香具師たちだったので、ぼくは、しばし平常心を保つのに苦労をしていた。やがて気を取り直して、彼らと今年の雪の少なさや今日滑ったコースなどの話をしていると、2時ちょっと前にその2人組みはやってきた。
「コスギさん!!・・・ですよね?」
ぼくは、思わず合言葉も忘れて、声をかけてしまった。
40歳の半ばぐらいの白、黒、グレーの迷彩模様のジャケットを着たオガワと名乗る彼は、IDoneのカービングスキーをはいていた。その格好やしぐさから、ひと目で、スキー暦の長いモーグルスキーヤーであることがわかる。そして、今日会う前に、なんどかやり取りしたメールから想像していた人物像とぴったり一致していた。つけ加えて言うと、「私をスキーに連れてって」に登場する「小杉正明」にかなり近いキャラだ。彼自身は、化学メーカーの研究者とのこと。ゴーグルのなかに今風のおしゃれな細いめがねがのぞいている。きっとやると思ったが、待っていたぼくらのそばに来るや、デジカメを取り出して「とりあえず」と言ってシャッターを押す。<やっぱりね>ぼくは妙に納得していた。彼らは、もう一人の連れと横浜からの参加だった。昨夜は、横浜から高速でノアを駆って湯田中ヘルスケアセンターで仮眠した後、湯田中駅のそばのローソンで朝食。スキー場について駐車場で着替えた後、午前中は丸池Bコースを滑っていたらしい。そういえば、ゲレンデの向こうに彼らのようなスキーヤーを見かけたような気がした。そして、彼の連れは、フランスの青年だった。ジョエル・ルソー(J. Rousseau)クン。日本語は、ほとんど話せない。その夜の飲み会でわかったことなのだが、彼はフランスのナンシー大学から来た留学生で、大学院2年の22歳らしい。新しいデバイス材料の開発の国際共同研究を行っていて、その交換留学生とのこと。留学先の東京理科大学からコズギくんの会社の研究チームに合流して材料の研究をしているらしい。去年の夏に来日していて、この3月末にフランスに帰国の予定とのこと。修士論文を毎晩書きながらの参加だ。ラテン系の民族らしくやや小柄で、体型的にはやせっぽちの体つきだ。ただし、性格は非常にまじめだ。彼の話し方でそうわかる。ラテン系民族というと女たらしのイメージがあるが、彼はそのようなふやけた雰囲気はなかった。もっとも、初対面なので恥ずかしがっていて本性は別なのかもしれない。ナンシー大学は、ドイツとの国境近くにあるとのことで冬は雪が積もり、その地方はウィンタースポーツが盛んらしい。しかも、彼はフランスのスキーの強化選手だったとのことで、子供の頃からいろいろなスキーの回転大会に参加していたらしい。今日は、ここのスキー場で借りたレンタルスキーとレンタルのウェアで参加だが、結構さまになっている。

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