tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

人災

2020-12-19 22:17:03 | bad news

冬の日本付近。シベリア高気圧とアリューシャン低気圧の間に東西にわたる気圧傾度によって、北西季節風が卓越する。これにより日本海側では、日本海の海面からの熱と水蒸気の供給を受けた北西季節風によって大量の降雪がもたらされる。
日本における雪氷現象は気温や大気循環などのわずかな変化によって大きく変化するのだ。

降積雪量は,気温と負の相関があることや降水量と正の相関があることが知られている。なのでいつも思う。雪国の人々は冬は雪との戦いだ。
高度成長時代に高速道路が張り巡らされ、日本は狭くなった。日本海側と太平洋側のアクセスは抜群に良くなった。しかし、それは雪が無ければの話だ。

幹線道路である関越道には、積雪を予想して対策を取るシステムがない。積雪があれば除雪車が稼働するものの、事前に配備されることはない。このため、想定した除雪能力を超えれば、各所で車が動けなくなってしまう。

除雪車の事前配備が難しいのなら、積雪が想定量を上回ると同時に高速を封鎖すべきだ。合わせて、地方のラジオ局に情報提供の役目を負わせる。立往生した高速ではドライバーの情報収集は、その地方のFM局に頼るしかない。

震災の翌年、ぼくは雪の東北道に閉じ込められた。夕方から聴いていた福島のFM局は、高速道路の情報を流すことは一切なかった。ひたすら降り積もる雪の中で、一晩中、寒さに震えて通行の回復を待った。
ただ一つの慰めは、誰かが流すFMの違法電波だった。ラジオから聞こえた宇多田ヒカルのハートステーションが心に響いた。

非常時にリスナーに寄り添うことができない地方のNHKはいらない。邪魔なだけだ。そして、非常時を見守ることしか能がない道路行政は恥を知るべきだ。

 


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