tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

野球中継

2006-11-19 17:32:30 | bad news

渡辺謙太郎さん(わたなべ・けんたろう=元TBSアナウンサー)が先日(11月14日)、心不全で亡くなった。75歳だった。ぼくらの世代は、野球の中継というと、この人のアナウンスだった。それは、漫画の「巨人の星」にも出てくる<ピッチャー、第1球投げました。内角高めストライク!>ってな感じのアナウンス。当時、テレビカメラはバックネット裏からのアングルで主に撮っており、だから画面では、ピッチャーの投げる火の玉スピードボールが自分に迫ってくるような構図だった。そして、背中を向けたアンパイアの向こう側に立つ長嶋。敵のチームのピッチャーの火の出るようなボールを、つむじ風を起こすようなスウィングで打ち返してくれた。<長嶋。打ったー>だから、ぼくらは野球中継に心を躍らすことができた。あのすごいピッチャーをやっつけてくれる・・・。
それが、大リーグの中継が入るようになって、一変した。カメラアングルはセンター方向から、超望遠レンズを使っての撮影だ。画像にはキャッチャーとバッター。だから、自然とバッターが敵になる。あのバッターを打ち取るには・・・。だけど、ピッチャーが打者を三振に獲っても、昔の長嶋のホームランの中継ほど爽快感がない。ピッチャーの場合は、続くバッターがすぐに対決を迫るからだ。

しかも、8回裏のゲームを左右する緊迫の場面で、解説者が<このバッターの欠点は・・・>などとやってくれる。昔なら、手に汗を握るシーンが、解説者のくだらない余計な話で台無しになってしまう。友達に聞くと、テレビの音量をしぼって、解説の声を聞こえなくして視聴するという意見が多い。むしろ、野球中継はつまらないから、DVDなどをという意見も占めてきた。解説者は、喋る事でお金をもらっているのだろうが、野球の人気を落としてまで喋り続けるのは、自分で自分の首を絞めているようなものだろう。例えばテニスの試合では、プレー中は解説者は一切コメントしない。これが、プレーヤーと視聴者を冒涜しない正しい姿であろう。渡辺氏がテレビからいなくなって、見たい野球中継が無くなった。画面にアウトカウントなどの情報が出るから、今のアナウンサーは、そうしたことを言わないのだろうが、アナウンスによって視聴者の緊張感が盛り上がることを忘れないでほしい。

野球選手の顔をドアップで映す必要は無い。だって、ぼくらは、野球選手の技が見たいのだから・・・。

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