昨日に続いて「神埼神社の社殿彫刻」。本殿の彫刻に目ウルウルの二人ですが、拝殿彫刻もため息と感嘆の連続。
拝殿の扉には、左に「神功皇后の子(後の応神天皇)を抱く武内宿禰」、右に「神功皇后」。「三韓征伐(さんかんせいばつ)」を終え、筑紫の宇美で『応神天皇』を出産された時の様子です。
武家の守り神とされる『八幡神』の母神である『神功皇后』は、世代を超えて数多くの武人から崇拝されてきました。神社などに奉納される絵馬に、この情景を描いたものが多いのも頷けるものがあります。
拝殿扉の中央部分には「獅子」と「牡丹」。
拝殿のどの場所だったか記憶が辿れないのですが・・細い隙間に彫刻された疾走する「獏」と「竹林に潜む虎」。
「竜宮城」の彫刻は一枚に納めてしまうと、私の画像では何がどれなのか見分けられない程、手が込んで精緻です。で、三つに分けてまずは「竜宮城」。
龍の背に乗り海原を行く乙姫様。
最後はちょっと気になる「亀の背に乗る浦島太郎」。何が気になるって・・浦嶋さんが小脇に大きな魚を抱えている事・・・。まさかお土産に鯛なんて言ったら、竜宮城のご家来衆が大パニックになりますよ(笑)
向拝木鼻の「唐獅子と牡丹」、牡丹を口に咥えて振り向く姿は、圧倒的な迫力と美しさ。
「百獣の王」と呼ばれる獅子、「百花の王」牡丹。「唐獅子牡丹」はまさに無敵の組み合わせ。
本来ならが阿吽んは口を開けた阿形、口を閉じた吽形で表現されるのですが、どちらも牡丹を咥えた状態。という事で満開の牡丹。蕾の牡丹で阿吽が表現されています。
神埼神社の社殿彫刻、ラストはこれを見ずして「神埼神社」は語れないと言うほど有名な拝殿向拝の天井。
天井一面に躍動する「龍」・・・すごいを通り越して鳥肌が立ちそうな迫力に思わず開いた口を閉じるのも忘れて魅入る二人。豪快な刀法で彫られた龍は、まるで命あるもののように、見上げる者を見返してきます。
龍はこのように寝転んで写しました・・で、実はこの敷物、宮司さんがわざわざ用意して下さったもの。おそらく何方にもこのように心遣いをされておられるのでしょう。
撮影の後には、社殿彫刻にまつわる様々なお話も聞かせて頂き、とても興味深く楽しい時間を過ごさせて頂きました。一期一会の出会いと、温かいご厚意に心から感謝申し上げます。
参拝日:2012年4月21日
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