会陽で有名な「観音院」の境内から少し北に歩くと、通称「五福通り」と呼ばれる一角に出ます。
「五福」とは、五つの幸福、すなわち、寿命、財力、康寧、好徳、天命。裸祭りの宝木は、この五福を授ける意味で与えられた事から、この通りをそう呼ぶようになったといいます。通りには今はあまり見られなくなった看板建築の商家が建ち並び、古き昭和の面影を今も伝えています。
建築史家の『藤森照信』によって命名され「看板建築」という言葉、今は馴染みがありませんが、関東大震災の後に商店などに多く用いられた建築様式をいいます。
典型的なものは木造2階建ての店舗兼住宅の前面を、銅板やモルタルで装飾を施したもの。垂直に立ちあがった壁面は従来の日本家屋には見られない形式です。
実は五福通りのこの一画は、そうした時代を感じさせる場所として、映画のロケなどでもよく登場しています。私の好きな作品で言うと「ALWAYS三丁目の夕日」、映画ではここは東京の下町でした。
自分が見知っている場所が映画やドラマなどで登場すると、作品そのものに対してもより親しみが湧くものですが、でもその内容が下劣だったりすると、撮影を許可した人物に対して殺意を覚えます😡 とまぁ、冗談はともかく、一昔前にタイムスリップしたかのような五福通りの町並み散策、如何ですか?
訪問日:2009年9月22日
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