堺市西区鳳北町に鎮座される「大鳥(おおとり)大社」。御祭神は『日本武尊』。『大鳥連祖神(おおとりのむらじのおやがみ)』。全国の大鳥神社、および大鳥信仰の総本社とされます。
鳥居の前より神域を守護されるのは、明治13年10月建立の浪花系狛犬さん一対。びり口タイプのお顔は浪花系の狛犬さんの中でも好みのタイプ。
由緒沿革「延喜式神名帳所載の名神大社で和泉国の一ノ宮。 歴代皇室のご尊崇きわめて篤く、殊に国家的災難時には防災雨祈の御祈願社として途切れることなく奉幣(ほうべい)に預かった。清和天皇貞観三年七月には従三位に、のち正一位にご昇階になる。」公式HPより
「西征して熊襲(くまそ)を平定し、東征して東国を平定したが、伊吹山で病に冒され、大和を目指し帰途につくも伊勢国能褒野で薨去。亡骸はその地に葬られたが、その陵墓から魂が白鳥となって飛びたち最初に舞い降りた地が大和国琴引原。再び飛び立ちて河内国古市に降りたち、最後に留まったのが大鳥の地で、そこに社を建てお祀りしたのが当社の起源である。その時、白鳥が再び舞い上がれない様に、一夜にして樹木が生い茂ったのでその神域を千種の杜と呼び、八尋の白鳥故に大鳥大社と称した。」公式HPより
古事記の原文には「ここに八尋白智鳥に化りて、天に翔りて浜に向きて飛び行でましき。ここにその后またその御子等、その小竹(シノ)の苅杙(カリクヒ)に足キり破れども、その痛きを忘れて哭きて追ひたまひき。」
御神紋:「八尋白智鳥(やひろしろちどり)」
明治42年(1909)12月に再建された「切妻造・妻入社殿」の本殿は大鳥造と呼ばれるもので、出雲大社造に次ぐ古形式を保ったものと云われます。
もう一柱のご祭神である『大鳥連祖神』は、和泉国に栄えた神別(しんべつ)である大中臣(おおなかとみ)と祖先を一にする、大鳥氏の先祖をお祀りしたものと云われます。平安時代初期に編纂された「新撰姓氏録」には『天児屋根命(あめのこやねのみこと)』を祖先とすると伝えています。
神門
「摂社:大鳥美波比神社」。御祭神は『天照大神』。相殿神に『押別命・菅原道真・国常立尊・市杵嶋姫命』。式内社で大鳥五社の一社。明治12年(1879)に境内に遷座。明治42年に式内社「押別神社・菅原神社」他四社を合祀。
鳥居の前より神域を守護されるのは、河童のような平べったい頭と大きな鼻が特徴の浪花系狛犬さん一対。天保4年(1833)11月吉日建立ですから、来年には190歳ですね。
「末社:四社合祀殿」御祭神は『火鎮大神・宗像大神・稲荷大神・織姫大神』。
御本殿透かし塀の前に鎮座される小さなお社。詳細は不明。
明治初年の大宮司『富岡鉄斎』の筆になる歌碑は、平治元年(1159)、熊野参詣に向かう途上、平清盛・重盛親子がこの社に立ち寄った際に清盛が詠んだもの。
【 かひこぞよ かへりはてなば 飛びかけり はぐくみたてよ 大鳥の神 】
(蚕がかえって蛾になって飛びたてるように、我々も今から京に戻り武功を立てます。大鳥の神よ、どうか平氏一族を見守り育ててください)
この時、清盛は愛馬「飛鹿毛(とびかげ) 」を奉納、境内の神馬像はそれを模したものと云われています。
『田辺聖子』の筆になる歌碑は、堺出身の『与謝野晶子』が詠んだもの。晶子は生まれた町の氏神として大鳥大社をいつまでも崇敬していたと言います。
【 和泉なる わがうぶすなの大鳥の 宮居の杉の 青き一むら 】
祓所
「針塚」
水の無い手水鉢の中でまるで置物のように座っていたキジ柄の猫さん。近づいた私たちを恐れるでもなく、本当に穏やかな顔でそこに座っているのです。きっと宮司さんがとても優しい方なのでしょう(*^^*)
参拝日:2017年4月24日
大鳥大社について、初めて知りました。日本武尊の伝説をまもる、日本の神社ですね。
今日はテレビで、源平のゆかりの方々を祀る土地の人々が、毎年祭りをしている番組を見ました。子供たちと大人がみんなで、太鼓を叩き、お囃子をし、街を練り歩いていました。
私の知らない多くの町や村で、今も日本の歴史が大切に守られています。
大鳥神社もその一つですが、反日左翼政党が政権を取ったら、こうした日本の伝統や文化は否定され、消えていきます。共産党以下の反日左翼政党を、私が受け入れない気持ちを、分かっていただけると思います。
私はあなたのブログで、勉強させていただき、感謝しております。
コメント有難うございます。
日本武尊の足跡はあらゆる地で目にし耳にします。
特に関西は「大和は国のまほろば」と詠まれた地だけに
色んな地域で目に触れる事が出来ました。
調べてたどり着いたときは無論ですが
思いがけない場所で遭遇したときなどは
「呼んでいただいたのかな」と勝手に喜んだものです。
この美しい日本に脈々と受け継がれてきた「日本人の心」
日々の中で親から子へと受け継がれてゆく「日本の伝統」
微力であっても伝えていきたいと心から願います。