うちが引っ越してくる前、この土地を格安で購入した頃、近所には大きい家具工房があって。
そこの工房は大学の先生が持っていて、お弟子さんが何人か住み込みで働いていて活気があり
工具も機械もたくさんあった。
わたしたちは引っ越す前にここに何度か立ち寄ってこの地区のことや木工仕事のことなど聞いたりしていたのだが
引っ越す直前くらいに、その先生は急逝してしまわれたのだった。とてもショックだった。
それから早10年。
とうとうこの工房が解体される。
この間お弟子さんが工房を使って維持して来たけれど、相当老朽化してきていた。
ものつくりが急逝し仕事場が残される。
こういう場面は何度か話に聞いたりしていた。陶芸、木工ともに。
近しいひとたちはその残された材料(材木)にすでに故人の作りたいものが映ってみえてもらえない。
そういうもんで、気がつくとあまり縁もゆかりもないひとが持ってちゃったりするんだな。
んでうちはというと、工房の扉と
工房の屋根材(トタン)をもらってきた。
おとうちゃんは「なんかハゲタカみたいだ」と持ってくひと(自分もね)を言ってましたが
ユンボでがつーんと壊されることを思えば少しでもまだ使った方がいい、気もする。
わたしは台所にあったさびた行平鍋とヤットコ、篭、毛布をいただきました。
明日解体される工房。
お役目ごくろうさま。おやすみなさい。
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