今年は全国でクマがよく出ているらしい。
山のどんぐりが不作なためだ。
栗はどうなんだろう?
このあたりでは夏の猛暑のせいで早いうちにイガが落っこちてしまったと聞いている。
わたしが草刈りの仕事をしているため、その先で栗をもらうことが多く
5キロ以上はもらったり拾ったりした。もう蒸してほじくる、包丁で皮剥く、
そのくりかえし。
あんまりもらうんで、初めて渋皮煮という手間がものすごくかかることに
チャレンジしてみた。
途中何度か茹でこぼす際に、渋皮から出るアクで茹で汁がものすごい濃い色になる。
台所や着ている服に茹で汁が飛んで、その周辺は血液が散ったみたい。
子どもが「この汁なあに?」とびっくりしたくらい。
その汁をとっておいて毛糸をその中に放ってみた。
汁の色は赤ムラサキ。
元はうすい灰色だった毛糸(セーターだったものを解いた毛糸をもらってチヂミあり)が
赤みを帯びた薄ムラサキに。
期せずして染めムラもできて、それがいい感じ。
一様にムラのない染めもいいけど、雑な手作業感もなかなか。
一方、靴下編みも同時進行。
今回は室内ばきを作ってみました。
これがあったかい!極太ウールの残りを集め、それに細めを加えて二本どり。
毎日履いてもなかなか穴があきそうもない分厚さ。
その次はこの組み合わせで猪谷ソックスを編む。
熟柿の朱色がメインで芥子色とオフホワイトで編んでいき
かかとに茄子紺をいれる予定。
編み物が進みやすい季節になってるんだな。もうすぐ霜。
私の姉は東京のマンション暮らしで渋皮煮を作る時
の灰汁に使う灰が入手困難なのです。そこであきらめないのが姉の大変なところ。私の夫の親戚は全員
他県で農業なので、そこに頼んで、藁を下さい、と
言って頂戴とまず私に電話がかかってきます。
そして私がわらを入手すると庭で燃やして灰を取り
ます。もしも万一針の先ほどの火が残っていたら大
変なのでビニール袋に入れて、水をかけてあらかた
しぼった状態で封筒に入れて郵便で姉に送るので
す。東京のマンションは藁を燃やす場所もないので
す。ベランダでは燃やせないし公園で火をたいたら
犯罪者です。自由に渋皮煮を作れるチマさんとは
大いに違う人種が日本にはいるのですよ。どこで東京はこんなことになったのでしょうね。
11月に入りましたね。
こちらは急に紅葉が進み、急なほどきれいなので
今年は見惚れることが多いです。
お姉さんの渋皮煮が作りたいという思いはすごく共感します。
作るのが楽しいんですよね。買うんじゃなくて作りたい!
tenfingersさんの灰を作る様子も想像され、
やっぱり手作業はいいなーと思いました。
秋は夏の間に刈った草などを燃して田畑の掃除する時期なので
雨の前などはいろんなところで煙が立ち上ります。
いい光景、いい香りだなで大好きなのですが
少しずつ減っているようです。
行政からは一応野焼き禁止、みたいに言われているので(建前)。
屋根のないところでのはだか火はいけないのです。
幼稚園のバザーの焼きそばも軒の下の巨大なテントの下で無くてはできません。
庭で焚火も焼き芋もできません。
本当に不自由な世の中です。
この法律で歩きタバコを取り締まれないものかと
思っています。
学校から苦情が出てやめなくてはならなくなった、
ということを聞きました。
田んぼ農家さんは稲刈り乾燥の後、籾摺りして
出たもみ殻を焚いて炭にし、田畑に撒きます。
その過程で出る煙の香りも田舎の風物詩なんだけれどなあ。
ふるさとを思い出すとき、この煙の香りがいいんじゃないかなあ。
すごく寂しいです。