読んだ本をブログで紹介するのをたまーにする、年一度くらい。
今回はうちが通う図書館に、わたしが初めて「この本買って下さい」と
リクエストして購入してもらった本。初めての購入希望!
有馬邦明・著「山のお肉のフルコース」うつくしい本なのです。
最初この本はふつうのレシピ本かと思ってた。
だって帯がこうなんだもん。
見出しにあるような「クマの脂のアイスクリーム」や「シカのテリーヌ」の作り方が載ってるんだと。
たしかにその行程はシンプルに書いてはあるけど、読んでみるとこの本はそれだけではなく
有馬シェフのジビエへの使い方、山の動物たちを撃つ猟師さんたちのこと、
ジビエを扱うことで考えるようになったこと、ひいては食べるいただくということについて、
までが綴ってあるエッセイなのだった。
「passo a passo」に持ち込まれる食材は、その土地で猟師さんに丁寧に射止められ、
正しい処置を施されたものばかり。
猟師さんたちが猟で発揮するプロの五感を、有馬シェフも調理に際し駆使する、プロの五感を。
それがこの本に現れている。
脂の溶けるようすを見、熱を感じ、煮込んでいく際の香りの変化を感じ取り、
皮を剥いでいくその感覚、そして生きていたときの姿に思いを馳せる。
うつくしいものは、おいしいんだ。
このひとが山に来てくれたらどんなんだろう??ふと思う。
山からの恵みをあますところなく使い尽くし、さらにそれが美味しいのだから!
技術ってすごいなあ。こういうのが技術っていうんだな。
有馬シェフ、イタリアの修業先でのはなし。
「イノシシ、車ではねちゃったんだけど、料理してくれんかな」なんて持ち込みがあったり
野うさぎの持ち込みがあったらしい。そこのあなた、持ち込みたいと思うでしょう、ねっ!
東濃地区だけでなく全国の山間地に住む方々に読んでほしいなあ~と思う一冊。
読みます!!
あっ、伊藤来でした!!
この本、蛭川の友だちも借りてくれて、面白かったって!
一昨日うちの前の雑木林に4頭のシカがのっそり歩いてて
おそらく春の新芽を家族で食べにきたみたいです。
ようやく食べものが出てきたカンジですね~