今年の夏の本は、ここから始まった。
アーサー・ランサムは勧められて読みはじめた。
ジョンをはじめ、スーザン、ティティ、ロジャの兄弟が主人公。
「海へ出るつもりじゃなかった」はこのきょうだい4人が
大学生のジムのボートに乗せてもらう予定だったのが、アクシデントがあって
気がついたら子どもたちだけで荒れた北海を横断することになってしまう、というお話。
大人の操舵に長けた船長でさえ、エンジンを使わずに、荒れて濃霧が出てる北海を横断なんてしない。
それを長男ジョンは自分の持ってるありったけの知恵を総動員して海を渡る決心をする。
ジョンが危機に陥り青ざめる心境、年下のティティとロジャのジョンを見つめる目、
スーザンの責任感と気づかい、などとても丁寧に描かれていて、
読んでいて自分もこのきょうだいの一員になりたくなる。
これを読んで初めてボートというものの詳細、その技術を知った。
エンジンを使うことなく、風と空と太陽を目で見て肌で感じ、人は旅が出来ていたんだな。
その能力のすばらしさ!それを幼いころから少しずつ父親と釣りに出ることによって
ジョンは教えられていったんだな。
お父さんは、海を渡りきった息子を、誇りにおもうシーンがある。とてもいいセリフで。
こんなふうに、子どもに何かを伝えられるってこと。
とてもしあわせな親から子への相続。
さて、うちの夏休み。
あまり親から子どもに伝授するというものもないのだけれど。
4人では初めて、山陰に向かった。
海は美保関。砂はすべて貝殻の細かくなったもの。
すぐそこにはゲゲゲの境港。やはりここはイイのだ。
わたしが思いをはせるのは、ここに古代から住んでいたひとたちの空気。
どんな生活だったんだろう・・・。
こちら大山。
おおきくそびえる大山が、意外と標高が低いのに今回気がついた。
まわりがしずかな地形なので、その存在がきわだってみえる。
このティーピに友人一家とともに宿泊。
おとな4人、子ども4人とすし詰めっぽくなるかと思ったら意外と大丈夫で。
でも台風が来ていたので、かなりバッタンバッタン、びゅう~びゅう~と音がすごい。
夜は強風吹く中、月がこうこうと出ていて、雲が風に飛んでいく様がうつくしかった。
こんなふうにちぎれて飛ぶ雲を、住んでる東濃では見れないのだ。
さて、家じゃないところで寝る、食べる、作る。
もうちょっとこれを進めていきたい。
子供の頃に夢中になって読んだ、アーサーランサム全集のことを、
何十年ぶりかに思い出させて下さいました。
つばめ号とアマゾン号、無人島…懐かしいです。
季節は冬になろうとしていますが、どうぞご自愛のほど。
わたしのお返事が遅すぎて、このページをもうご覧にならないかもしれませんが。
はにたらうさん、アーサー・ランサムを子ども時代に読まれたとのこと、とてもうらやましいです。これを子どもの頃読めたら、どんなに憧れただろう!
オトナになってしまった今、フリント船長のようなオトナに少しでもなりたいところです。そして子どもたちにできるだけここに近い体験をさせてみたい!なかなか難しいですが。
寝るまえに自分用の読書としてこのシリーズを読むのはほんと楽しみです。ウォーカー家に自分も兄弟として入ってる、そんな夢をみれる気がしますね。