チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

「誰も知らない」

2006年12月27日 | 読む見る聴く&思う
「誰も知らない」

 この映画を見ているあいだ、つらくてつらくて
はやく終わってくれ、と思うくらいだった。
なのに見おわってからこの映画のことばかり思い出す。
こんなに残る映画はわたしにはそうないかも。

 12歳の男の子をあたまに3歳くらいの女の子まで4人の
子供がいて母親とマンションの一室で暮らしてる。
子供たちはだれも学校や保育園などには行っていない。
近所の人には長男しかいないことになってるから
長男以外は外にも出れない。
そんな中母親が年末を前に家に帰ってこなくなる。
最初はこぎれいだった家の中が
電気を止められ、水道を止められ、徐々に荒れてきて
子供たちの髪の毛も伸び、洋服も汚れてくる。
長男のアキラは弟妹たちの世話をみながら
「生活」を維持していく。

もう見ていて「痛い」んだけど、
でも、この子たちとわたしたちは同じなんだ、って思った。
生きている、生きていくっていうことでほんとに同じ。
毎日の生活の中でそれは忘れてしまいがちなんだけど
生きていくってこういうことなんだ。
生きていくって痛いんだ。
って思った。

すごくいい映画だった。
見ていない人いたら2時間ちょっと、
痛いけどみてほしいな。



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5 コメント

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Unknown (jun)
2006-12-27 15:56:28
これの実際の話、映画になる前に某サイトで読んでたんだけど、本当はもっと悲惨なんだよね・・・。妹が兄と兄の友達に虐待されて死んでしまう。友達のカップラーメンをその子が食べちゃった、というだけで。
いつの時代も犠牲になるのは子供だね。私も観たいと思ってます。
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Unknown (らむね)
2006-12-27 18:09:05
これ見た。
主題歌を歌っているタテタカコがきっかけで。

痛い。でも、たしかに親近感もある。
忘れられない映画のひとつ。

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見てみる (kanabunn)
2006-12-28 11:07:09
こういう映画、見るの怖い。私、気になっていて読めない本あるんだよね。「ITと呼ばれた子」だったっけ、アメリカの虐待されたてて大きくなって本人が書いた本。本屋で手にとってもページがめくれない。
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Unknown (jun)
2006-12-28 18:20:12
カナブンさん、私その本読んだよ。大国アメリカの暗部が見えるような気がした。でもアメリカだけの話じゃないんだよね。怖かったです。
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Unknown (ちたま)
2006-12-28 20:22:10
いろんな見方があると思う。
子供の悲惨な状況に目を向けると、つらくて
カナブンさんのように見るのが怖くなるかもしれない。
わたしもそう思うところもすごくあったんだけど
それだけではない映画なの。
監督の撮り方が悲惨さや実際あったような
心の荒廃を強く表そうとしなかったのかな。
淡々とここで子供たちの周辺で
定点観測のように起こることを長いスパンで
撮っているからだと思うけど。
この子たちが住んでいたマンションの一室が
見おわった今でも懐かしく残ってるの。
そしてすごくいとおしい。
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