季刊「上方芸能」が財政的に厳しい段階に、大切な灯を消さないための支援を
昨日、季刊雑誌「上方芸能」175号(2010-3)が送られてきた。私とこの雑誌との出会いは、木津川計さんにご講演をお願いしたことから始まる。以後も何度かご講演などをお願いし、またその著作を読ませていただき、「豊かな趣味人」として生きることを教えていただき、文化とまちづくりについて学ばせていただいた。幅広い知識に裏打ちされた軽妙な語り口に、私も含めてみんな魅了された。その木津川計さんが、当時編集長をされていたのが季刊「上方芸能」だ。
現在、一冊の定価は1,600円。送料を含めて年間購読料(4冊)は7,000円。貧しい私だが毎年一万円を送金し、3,000円は「維持基金」としてカンパさせていただいている。そんなに多くはないであろう読者数を考えると、発行紙続けることは大変だろうと考えてるからである。頑張って欲しい、そんな気持ちからある。
今号では、その雑誌「上方芸能」が、「財政的に難しい段階に立ち至った」ことが、書かれていて少なからずショックを受けている。理由は二つで、一つは裏表紙の広告スポンサーが、撤退したこと。もう一つは、雑誌の購読者減だそうだ。後者は現在どの雑誌も直面している問題であり、その上に前者の固定の大きな広告収入の減が、財政を直撃しているそうだ。
打開の方策として、一つは当然だが購読者の増を訴えられておられる。一人でも多くの人に、この雑誌を読んでもらいたいと私も思う。と同時に、もう一つ「提灯広告」(一枠2,000円。名前のみ)と「意見広告」(一枠15,000円)が打ち出されている。私も私の思いとして、「提灯広告」に応じようと思う。
日本の、その大切な文化の発信地である上方の芸能・文化を発信し記録し続けている季刊「上方芸能」。絶対にその灯を消してはならないと考える。一人でも多くの方々が、この雑誌を読んでいただければと、私からもお願いする次第だ。
ところで、木津川計さんは近年「一人語り劇場」を開催され、既に「長谷川伸劇場」、「新派編」、「王将編」と開催し、四年目の今年は「無法松の一生」を語られるとのことだ。芦屋ルナ・ホールでの開演であり、私も久しぶりに木津川計さんの名調子を聞きに行かせていただこうかと考えている。