江國香織×山本容子の「スペシャル対談」、2人のトークと世界に魅了された
今「ふくやま美術館」で開催中の「山本容子のワンダーランド」の関連行事として幾つかの企画があったが、私の目に止まったのは江國香織×山本容子のスペシャル対談「創作することの喜び」だった。聞きたいと思ったが、ただ開催が日曜日、しかも午前10時から整理券を配付し、対談そのものは14時からとなっていた。整理券の入手は困難かなと考えたりもした。しかし同じ時期に、「ふくやま文学館」で、名作「夏の花」の著者「原民喜展」が開催されると知り、ならば頑張って行ってみようと決断した。
これまで山本容子のトークは聞いたことがあったが、直木賞作家の江國香織(坪田譲治文学賞の受賞作家でもある)の話は聞いたことがなかったので、是非とも聞いてみたいと思い、今日福山に行った。整理券配付が10時からなので、9時20分着の列車で行った。その列車に乗るには、我が家を出たのは午前7時30分だ。その意味では「ダメもと」と考えた。整理券がゲットできなかった場合は、二つの展覧会を楽しんで帰ろうと思っていた。
ふくやま美術館までは、歩いて10分弱。歩いていると、同じ方向に足早に歩く女性達の姿がたくさん見える。多分同じ所だと思い、少しだけ気が焦る。会場に到着すると、想像通り大変な行列ができていた。定員200名に対して、私が列に並んだ9時30分で、140番目だった。整理券配付前に、「定員に達しました」の張り紙が貼られていた。座席番号も書かれていた整理券を手にした時に、張り紙を見て「甘かった」と悔しがられる方々がたくさんおられた。
さて、今日のスペシャル対談は、江國香織の最新長編童話『雪だるまの雪子ちゃん』に、山本容子が銅版画でコラボレーションしたことで、誕生した企画だと思う。今日で三回目の対談とのことだ。「山本容子展」の企画ということで、山本容子が進行役も兼ねてのトークが繰り広げられた。2人ともとても魅力的で、2人のトークと世界にたっぷりと浸ることができた。90分はあっという間に過ぎていった。
終わって帰ろうと思うと、大変な混雑だった。2人の対談を放映する第二会場が設けられており、トーク終了間際に生の2人を見ようと押しかけたせいだ。さすがに今の時代の最先端を走る2人の人気の凄さにを改めて認識するとともに、朝早くから列に並んで良かったとしみじみ思った。