国葬を欠席した村上議員の国賊発言も関心しないが、さも一大事のごとく大げさに処分を決めた自民党のドタバタもあきれるばかりだ。
村上議員の発言は、国葬に対する憤りからメディアのインタビューではずみで出た当人の語彙不足による失言だろう。そんなもの、「言い過ぎだろう」、「ごめん言いすぎた」で済む程度の問題にしか思えない。
問題にするとすれば、むしろ安倍氏の政策批判が身内から堂々と出たことであり、村上議員の批判について考察くらいはメディアも野党もすべきだろう。
もちろん失政に対して国賊というのは、議員の主観としてもあまりにも感情的な言い草で品位を疑うが、国民同様に岸田内閣のこれまた安易な国葬決定には身内ももろ手を挙げて賛成したわけではないことは明らかだ。今さらやってしまった国葬をくどくど批判してもしかたがないが、総括は絶対にすべきで、今後も起こりうる政治家の国葬についての何らかの指針にはなるだろう。
野党も国会で追及するなら、岸田内閣が国民の多くが反対した国葬を決めた明確な理由と判断基準は、首相の言質を取るべきだ。
さらに、村上議員の欠席理由を野党としてクローズアップし、国賊は言い過ぎと前置きしたうえで、議員が批判した安倍氏の失政を支持するポーズくらいはしておくべきだろう。村上議員は喜ばないだろうが、岸田政権への揺さぶりにはなる。