今年も12月8日がやってきた。たまにではあるが、この日が来るたびに、思い出す。個人的な思いだが、自分にとっては案外に特別な思い出の日である。
ジョン・レノンのファンにとってジョン・レノン忌であり、AKB48のファンにとっては生誕の日であり、戦争を知るものが真珠湾を思い出すように、私も12月8日になると子供の頃を思い出す。
私は北海道の小さな地方都市で育った。とうの昔にそんな風習は消えたのだろうが、子供の頃は12月8日の朝刊に必ず商店街の大売り出しのチラシが入っていた。記憶が定かではないが、大詔奉戴日とかなんとか言っていたはずで、その日が商店街にとって歳末大売り出しのはじまりの日だった。
日本は1941年12月8日のハワイの真珠湾奇襲攻撃で太平洋戦争に突入したが、その日の宣戦の勅旨にちなんで、当時の政府は翌年から毎年8日を大詔奉戴日と制定したらしい。戦後しばらく、開戦記念日にひっかけて、歳末商戦の開戦の日にする風習が残っていたわけだ。
どうして、そんなことを覚えているかというと私の父親が国家公務員であり、たしか12月4日がボーナス支給日だったと思うが、大きな買い物をする日が大売り出しの日だったからだ。私はいつも、その日にスキー用具を買ってもらっていたのだ。
ついでに子供の頃の年末の話をすれば、12月8日は大売り出し、15日が忠臣蔵の討ち入りの日でシャボン玉ホリデーで必ず忠臣蔵のコントをやっていた。そして、クリスマス、冬休み、大晦日、正月と怒涛のような日々が続いた。
そんなわくわくする年末とはとうの昔におさらばしたのだが、12月8日がくるたびに、思い出すのだ。
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