日本経済の立ち位置の再確認
明日は今年1-3月のGDP統計の速報が出る予定ですが、どんな数字になりますか。
このところ、円高の危惧は消えず、参院選か同日選か思惑ばかりが先走る中で来年4月の消費増税は揺れ動き、転変地変が追い打ち、不信感、不安感が先行、予測不能で、予定の立たないことばかりです。
トヨタの決算はこの3月は良かったけれど、来年3月は大幅減益予想と発表され、円高とともに株式市場の重石にもなっているようです。
「アベノミクスの評価いろいろ」でも書かせて頂きましたが、アベノミクスの効果は2回の異次元金融緩和による40円幅の円安に極まるといったところで、その後はめぼしいものはなく、3匹目のドジョウを狙った「マイナス金利」は逆効果で円高を誘い、せっかくの40円幅の円安が30円幅になってしまった、といった現状です。
伊勢志摩サミットでどんな論議がされるかですが、アメリカはドル高は絶対に阻止したいでしょうから、円安期待などは「あしたの露」になりそうです。
日本経済の立ち位置は、為替レートの現状死守で、後は、生産性向上とコスト管理の徹底でいかに企業利益を確保し好況を保って企業エネルギーを維持するか、そのために、国内の消費需要を、消費性向の上昇という形で実現できるかにかかっているということになるのでしょう。
つまり、自力本願ということにしかならない、中国をはじめ、海外需要や為替(円安)といった他力に頼ることは恐らくできない、下手に頼れば失敗するといった「ごく当たり前」の経済環境、経済状況になるということでしょう。
しかし、考えてみれば、従来も日本はそういう環境の中で頑張って、経済成長をしてきたというのが本当のところではなかったでしょうか。
偶々、強いられた円高の中の30年近く苦しみ、それをふっ飛ばした2発の黒田バズーカによる大幅円安で喜び、為替変動の中で揺れ動いたという、悪すぎ、良すぎの「異常事態」だった、ということでしょう。今後は正常状態に戻るのです。
正常状態というのは、自分で稼ぎだしたGDPあるいはGNI(国民総所得)を「いかに適切に貯蓄(投資)と消費とに配分」し、バランスの取れた、健全な安定成長路線を作り出していくかという「まともな」経済政策の世界です。
日本経済・日本人にはそれを実現させていく力は十分あるでしょう。難しい事ではないのです。政府が政治・政略問題と経済問題を一緒くたにせずに、経済については、国民とともに、労使とともに、地道に話し合っていけば、賢明な日本人は、確りその道を選択していくだろうと考えて誤りはないのではないでしょうか。
明日は今年1-3月のGDP統計の速報が出る予定ですが、どんな数字になりますか。
このところ、円高の危惧は消えず、参院選か同日選か思惑ばかりが先走る中で来年4月の消費増税は揺れ動き、転変地変が追い打ち、不信感、不安感が先行、予測不能で、予定の立たないことばかりです。
トヨタの決算はこの3月は良かったけれど、来年3月は大幅減益予想と発表され、円高とともに株式市場の重石にもなっているようです。
「アベノミクスの評価いろいろ」でも書かせて頂きましたが、アベノミクスの効果は2回の異次元金融緩和による40円幅の円安に極まるといったところで、その後はめぼしいものはなく、3匹目のドジョウを狙った「マイナス金利」は逆効果で円高を誘い、せっかくの40円幅の円安が30円幅になってしまった、といった現状です。
伊勢志摩サミットでどんな論議がされるかですが、アメリカはドル高は絶対に阻止したいでしょうから、円安期待などは「あしたの露」になりそうです。
日本経済の立ち位置は、為替レートの現状死守で、後は、生産性向上とコスト管理の徹底でいかに企業利益を確保し好況を保って企業エネルギーを維持するか、そのために、国内の消費需要を、消費性向の上昇という形で実現できるかにかかっているということになるのでしょう。
つまり、自力本願ということにしかならない、中国をはじめ、海外需要や為替(円安)といった他力に頼ることは恐らくできない、下手に頼れば失敗するといった「ごく当たり前」の経済環境、経済状況になるということでしょう。
しかし、考えてみれば、従来も日本はそういう環境の中で頑張って、経済成長をしてきたというのが本当のところではなかったでしょうか。
偶々、強いられた円高の中の30年近く苦しみ、それをふっ飛ばした2発の黒田バズーカによる大幅円安で喜び、為替変動の中で揺れ動いたという、悪すぎ、良すぎの「異常事態」だった、ということでしょう。今後は正常状態に戻るのです。
正常状態というのは、自分で稼ぎだしたGDPあるいはGNI(国民総所得)を「いかに適切に貯蓄(投資)と消費とに配分」し、バランスの取れた、健全な安定成長路線を作り出していくかという「まともな」経済政策の世界です。
日本経済・日本人にはそれを実現させていく力は十分あるでしょう。難しい事ではないのです。政府が政治・政略問題と経済問題を一緒くたにせずに、経済については、国民とともに、労使とともに、地道に話し合っていけば、賢明な日本人は、確りその道を選択していくだろうと考えて誤りはないのではないでしょうか。