tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

トランプさん日本にも不満のようですね

2025年03月07日 19時55分25秒 | 国際関係

そのうち、必ず出て来るだろうと思っていたトランプさんの日本に対する不満が、言葉になって出てきました。

前回のトランプ政権の時も、日米安全保障条約の片務性に言及、日本に駐留している米軍の経費を払えなどと言い、「思いやり予算」の支払額が解って、多少納得したようでしたが、防衛装備品の購入などの要求はその後も続いたようです。

今回は、改めて日米安全保障条約に関し「米国は日本を守らなければならないが、日本は米国を防衛する義務はない」という発言のようです。

これは、平和憲法を掲げる日本にとっては、極めて重大な発言です。

本来、アメリカは日本が戦争を放棄し、自衛以外の戦争はしないことを容認したうえで、日米安全保障条約を結んでいるのでしょう。

そうしたことから、日本サイドから見れば、不平等条約を思われる点も多く、逆に日本サイドから、その是正を申し出なければならないといった意識を、多くの日本人は持っていることは、ご承知の通りです。

「アメリカ・ファースト」という人は、文字通りで、すべて、アメリカが気にいらない事は許せないと言うのでしょう。

ウクライナが、地政学的な理由から、運悪くロシアの侵攻の対象になった時、自由世界は、ウクライナが自由世界の最前線になって共産主義独裁国の膨張から自由世界を守るために、国民の命まで犠牲にして戦ってくれているという感謝の気持ちをもってウクライナの援助が大事と考えたと思います。

しかし、今のアメリカは、ウクライナのへの援助は、損得勘定(ディール)でウクライナから取り返すのが当然という気持ちが強いようです。

若し、ウクライナの一部をロシアに割譲することになれば、国連憲章の、「力による領土の拡張は認めるべきではない」という認識は空文になり、世界は第二次大戦以前に戻るのです。トランプさんの頭の中は、その辺りがどうなのか不明です。

いずれにしても「アメリカ・ファースト」といっても国連憲章を逸脱するべきではないでしょう。 

今のアメリかは、自由世界のために人的犠牲まで払って専制主義国家と戦っているウクライナへの感謝の気持ちは無いのでしょうか。

過日のトランプさんの演説も、まさに自画自賛の満載文で、自画自賛する人はこのブログでもリーダーに選んではいけないと書いていますが、理由は、自己中心で、他人の心や痛みが解らない人で、リーダーにすると危険だからです。

恐らく、これからもいろいろと日本に対して注文を付けて来るでしょう。戦争をしない日本は、大変得をしている。その分をアメリカに払えというのが基本的な考え方でしょう。有事には戦争をしてアメリカを助けるべきだというのが本音と思われます。

日本には、特別扱いがあるとか、日本は平和憲法を掲げる国だからという考え方は、トランプさんの頭の中では合理性を持たないのではないかと思われます。

そうだとすれば、これからのアメリカとの付き合い方は、日本にとってはかなり難しくなるようにと思われます。

はっきり言ってしまえば、アメリカはアメリカの事を中心に考えているのでしょう。日本は、世界のこと、人類社会の事を最重要と考えているという基本スタンスから絶対ぶれないようにしながら、アメリカの将来のためを思う行動が上手く取れるでしょいうか、日本の外交力が問われるようです。


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