tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

政府は経済政策の誤りにに気付くべし(前2回の補遺)

2023年11月18日 14時18分09秒 | 経済
前2回、日本経済の活性化の決め手となるのは、先ず、日本の平均賃金水準を10%程度上げること事だと書きました。

賃金水準が割高なアメリカヨーロッパでも、労働組合が当然のこととして要求し、経営側が、それなりの答えを出しています。

円安で、賃金水準が割安な日本ならば、そうした状況になって当然ですが、そうなりません。 
そうした元気のなさが、日本経済不振の原因ですという趣旨も含んで書いています
どうも、日本の国民は、労使を含め政府にマインドコントロールされているようです。

少子高齢化、人口減少、年金財政を始めとしての将来不安、財政再建絶望的、ゼロ金利、ゼロ成長、賃金は上がらないもの・・・と並べられると「我々の将来は暗い」と信じ込まされるのでしょう。

そうしたことを前提に、政府は、「政府の力で何とかします」と言います。
増税はしません、子育て支援も、エッセンシャルワーカーの待遇改善も、防衛費負担も、輸入物価が上がれば補助金も、消費者物価が上れば各家庭に給付金も、研究開発には基金を作り、国土強靭化にも予算を付け、国民の生命、財産を守りますというのです。

そして、国民はやっぱり政府に頼るしかないかと観念し、選挙では現政権(自民党)に投票するのでしょう。もっとバラマキをしますという野党にも、多少の票は入ります。
これが「今の日本の姿」ではないでしょうか。

嘗てフォード・モーターは、自動車が一部の富裕層の行き渡り、「さて今後どうするか」を考えた結果、わが社の従業員が自動車に乗るようになれば、市場は爆発的に広がると考え、従業員の賃上げを進めると同時に安価な自動車の開発に注力、「T型フォード」を開発・発売、大成功し、アメリカのクルマ社会化を主導したという逸話があります。

「日本では物価も食事代も安く、品質は良いし食べ物は美味しい」とインバウンドが大挙来日するのも結構ですが、それを日本人自体がみんな楽しめるのでないと、GDPは増えない事をこの逸話は教えてくれます。

しかし、今、日本人は、政府のマインドコントロールに引っかかり、我々の未来は暗いと、食費も切り詰め、貯蓄して、将来不安・老後不安に備えるという状況です。

必要なことは全て政府がやります、政府を信頼してください。と言いつつ財源は、赤字国債です。国民は、これは将来の国民負担と解っていますから、不安は強まります。

政府がメインプレーヤーになっている社会が発展しない事は、歴史が証明しています。発展する国は何処も、国民が元気で、民間の力が経済・社会の活動を支えています。日本もかつてはそうでした。

このブログでは、政府はプレーヤーになってはいけない、プレーヤーは国民で、政府はレフェリーに徹することが重要と書いて来ています。

今回は、政府に「プレーヤーになりたがるな」という忠告と同時に、国民、特に民間労使に「元気を出そう」との呼びかけとして、前2回の「補遺」としています。

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