東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

先月の合計歩数は320,509歩でした。

2019年12月19日 15時55分58秒 | レース反省

こんにちは、470クルー1年の牛嶋です。自分にとって初めて出場したヨットレース。1レースだけしかできませんでした

 早速ですが結果から報告したいと思います。

47050艇、1フリート、32艇フィニッシュ、DNC,DNS,RET,DNF多数)

      スキッパー・クルー

 第10位 4579 松前・牛嶋 

 第11位 4357 古橋・大橋

 第18位 4452 天木・下重

 第23位 4301 鈴木・工藤 

 RET   4175 高原・廣瀬

今回のレースは東大のエーススキッパー松前先輩と乗らせていただきました。まだ半人前にもなっていない僕が負担をかけてしまったので、これから一人前のクルーとして貢献できるよう精進していきます。反省しながら含め振り返っていきたいと思います。

まずはレース前。調に緊張して顔が引きつってるぞと言われた。実際その時は結構緊張していたのだが、集中していくにつれ緊張などすぐ忘れてしまう、ということを経験していたので、不安にはならなかった。なかなか風か吹いて(回って)来ず、まだ来ないですねー、と松前先輩に話しかけていたのですが、突然今まで見たことのないものすごいブローが襲いかかってきました!

下オンからフルトラまで一気に風が上がりみんな興奮気味!そんな中470旗が掲揚。

  レース反省その1

風の傾向をしっかり掴む前にスタートを切ってしまったこと。ものすごいブローが見えた瞬間最前線で風に立ち向かい一番に風を受ける気力がなかった自分に反省です。強い風を恐れている場合ではありません。レースで勝つには誰よりも早く海に出ること。こう聞いていたのに、なぜレースすることになる新たな風に誰よりも早く立ち向かおうとしないのか?これは道理に合わないことに気づきました。

 レース反省その2

風が吹き始めてスタートまで短かったのと、アウター船が動いてたのもあるのですが、見通しが取れなかったこと。先輩にも相談すればよかったです(アウター船が結構直前まで動いていた、自分のすべての準備が遅かったのもあったと思います)。見通しが取れないと、長いスタートラインのレースではラインを凹ませざるを得なくなります。

その後U旗が上がり、スタートの準備をしました。スタートラインはとても長かったのですが本船付近にいる船が多かった印象があります。下有利の中スタートしました。

 レース反省その3

先輩にお願いして、止まって風向確認をすべきだったということ。自分から働きかけてコミュニケーションするのが足りなかった。先輩は僕が知らない間に5分前の時風向確認をしていたみたいなのですが、僕は知らず。2分前くらいにももう一度上有利、下有利を確認してどちらからスタートすべきか確認すべきでした。先輩が1分くらい前にこれは下有利だと気がついていた事も知らなかったので、お互い情報共有することが必要でした。結局下有利で上から出て、すぐにポートでタックした(下側ではポートスタートを切った艇もいたみたいで、とても空いていたそうです)艇に3艇身以上前を切られました。下から出ていれば、1上に到達する前のインデッキまで風が落ちたときに、サイドマークに向かってリーチング、ランニングでは走っていたはずだったので、そこで大差が付きました。

 レース反省その4

リーチングがタイトかルーズか深く考えないまま走っていたこと。1上からサイドマークに行くまでとてもルーズだったのですが、気づかず(聞きもせず)リーチングからランニングくらいまで落としていたのですがガイバックせず、法政に簡単に上突破されました。少し上を見て風見を確認する、他艇を確認する、リーチングでの風の感じ方を身に沁みさせる、色んな方法でこのことに気づけたと思うので次はうまくいくようにこの失敗を活かしたいです。今ならよく考えなくても気づくのですが、逆にサイドから下マークまではタイトになるはずで、下マークへ向かうリーチングでトラピーズに出る心構えができてませんでした。

 レース反省その5

他の艇を避けるためにクローズからベアしてまたラフしたり、ランニングで沈艇の間を避けて動いたりするときにうまくセールを合わせられなかったこと。ジブ、スピンをうまく合わせることでもっとボートスピードを落とさず船を操れたと思います。前方を見ていれば事前に予測できスキッパーと情報共有する余裕ができるよう頑張ります。

 レース反省その6

もうフィニッシュしたと勘違いしたこと。フィニッシュラインのアウターをしっかり見ておらず、アウターが相当上側に来ていたのですが、本船のスターンを通過した時ゴールした気になってしました。まだ全然周りが見えていない証拠です。そこからクローズ気味でゴールしたのですが、10位。目標は5位以内だったので、迷惑かけてしまったと思うとともにまだまだうまくなれるという希望も見えました。

 

下から出た上級生ペア2艇はきちんと下から出て1上3位と5位。この時僕たちは半分以下の順位だったのでだめだ、追いつけない、と思っていたのですがその2艇ともに沈。沈だけで相当な数の艇に抜かれます。西坂さんがおっしゃっていた通り、順位や状況に応じて、リスク(ハイリスク・ハイリターン)を取るか、安全に行くか(ローリスク・ローリターン)常に考えていくことが必要だと感じるレースになりました。

 レースに出て一番感じたこと、それはレスキューから見ている景色と470から見る景色は全然違うということ。違うということは分かっていましたが、ここまで視野が狭くなるのかと練習とも違った視野狭さを感じました。レースでできるようになるには、小松コーチもおっしゃっているように、練習は本番のように、本番は練習のように。練習でこの感覚に慣れていき、最終的にはTracTracで見ているような俯瞰した視点を、自分が得た情報から組み立てもてるようになりたいです。クルーとしての基本的動作の精度を上げながらも(自動化できるように)、この視点を忘れずに練習していきたいです。

 

 最近日常生活でもヨットに活かせることがあるぞと思い、実践していることがあります。それは周辺視野を鍛えること。周辺視野を鍛えることで、他艇がどこから来ているのか、あまり体を動かさず判断できたり、一回ちらっと見たときの情報量が増えたりといったメリットがあります。実際やっていることは、通勤ラッシュの駅で、周辺視野を使いながら人の動きを予測し、できるだけスピード落とさずに歩くというものです。僕のボートスピードは普通の人より速いので同じ方向に進もうとしている人は大体上突破しますが、逆から来る人は順路がなければこっちの権利なし。よく、順路のある井の頭線渋谷駅のようなところで、逆らって突っ込んで来る輩がいるのですが、目を合わせても避けないようであれば、ラフせざるを得ません(スターボ!とは言えないので)。変人かと思われた気がするのでこの辺で打ち切り。

 

 ここから練習が少なくなってくるので、基礎体力をつけ体を鍛え直すとともに、上手な人の動画を分析してイメトレをすることで感覚をできる限り失わずにいたいと思います。(そんな矢先、4時間程前スポ身のバレーボールで、ブロックして着地したときに相手の足を踏み、ひねってしまい、普通に歩けないくらいの捻挫をしてしまったため、今松葉杖です…。そこまで重傷ではないので来週までにはある程度良くなっていると思いますが、ここで筋肉を落とさないように気をつけたいです。)

  

 最後に、いいなと思ったモハメド・アリの言葉で終わりたいと思います。

 

 不可能とは、自らの力で世界を切り開くことを放棄した臆病者の言葉だ

 不可能とは、現状に甘んじるための言い訳にすぎない

 不可能とは、事実ですらなく、単なる先入観だ

 不可能とは、誰かに決めつけられることではない

 不可能とは、可能性だ

 不可能とは、通過点だ

 不可能なんて、ありえない

 


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