厚生労働省は27日、2010年度の国民医療費が前年度より3.9%増えて37兆4202億円だったと発表した。国民1人当たりに換算すると29万2200円で、いずれも過去最高を更新した。高齢化に加え医療技術の高度化が進んだ影響が大きいという。
国民医療費は、患者の自己負担を含む、保険が適用される治療にかかった費用の総額。正常な妊娠・分娩(ぶんべん)の費用や健康診断、予防接種の費用は含まれない。
年齢別では、65歳以上が全体の55.4%、75歳以上でも全体の33.3%を占めた。診療の内容別では、入院が37.7%でもっとも多く、外来や往診など入院外が35.1%、薬剤費が16.4%だった。